2000年8月号掲載

となりの億万長者 成功を生む7つの法則

Original Title :THE MILLIONAIRE NEXT DOOR:The Surprising Secrets of America's Wealthy

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著者紹介

概要

“億万長者”になる人は、普通の人とどこが違うのか? 米国の富裕層研究の第一人者であるスタンリー博士とダンコ博士が、1万人以上の億万長者の成功の秘訣や暮らしぶりを徹底的に調査し、その実態を明らかにした書。億万長者を生み出すのは親の遺産や幸運、高学歴などではなく、意外にも彼らの質素な「ライフスタイル」であることが、豊富な事実を基に証明される。

要約

蓄財優等生と蓄財劣等生

 米国の個人資産は、とてつもない金額である。1996年には、その合計額は22兆ドルを超えた。

 にもかかわらず、米国人の大半は裕福ではない。それは、個人資産のほぼ半分が、全体のわずか3.5%の世帯に所有されているからだ。

 米国の平均的な家庭は、住宅資産を除けば、1万5000ドル以下の資産しか持っていない。

 また、年収が全米の上位20%に該当する高収入層にしても、家の資産価値を除けば、6万ドルを切ってしまう。

どんな人が金持ちか

 金持ちかどうかを見るのに、「純資産」(現在の資産額-負債額)で見る方法がある。

 純資産を100万ドル以上持つ人を「億万長者(ミリオネア)」と呼ぶとすると、全米1億世帯のうち、わずか3.5%が億万長者となる。

 金持ちかどうかを計るもう1つの見方に、「期待資産額」がある。それは、次の数式で算出する。

    • 期待資産額 = 年収 × 年齢 ÷ 10

 例えば、41歳で年収14万3000ドル、不労所得が1万2000ドルある場合は、

    • (14万3000+1万2000)×41÷10=63万5500

 さらに、この期待資産額の2倍の資産を持っていれば「蓄財優等生」と言える。逆に、半分以下であれば、「蓄財劣等生」だ。

親の遺産は関係ない

 「金持ちになるには、金持ちの親がいなければ無理だ」と考える人がいる。だが、米国の億万長者のほとんどは、一代で資産を築き上げている。