2007年10月号掲載
ノードストローム・ウェイ[新版] 絶対にノーとは言わない百貨店
Original Title :THE NORDSTROM WAY:The Inside Story of America's #1 Customer Service Company 2nd Edition
- 著者
- 出版社
- 発行日2001年2月1日
- 定価660円
- ページ数268ページ
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著者紹介
概要
徹底した顧客第一主義を貫く百貨店、ノードストローム。靴の専門店からスタートした同社だが、その顧客サービスの素晴らしさから、業種を問わず、世界中の企業から注目されている。本書では、優れた顧客サービスが生まれる理由、すなわち、同社の経営哲学や企業文化、トップのリーダーシップ、従業員の自主性を重視した人事制度など、その独創的なマネジメントを詳しく紹介する。
要約
最高のサービスを生み出す秘密
ノードストロームは、1901年に小さな靴の専門店としてシアトルに誕生した。その後、郊外のショッピングセンターに積極的に出店し、今日のようなアパレル中心の百貨店に成長した。
近年、目を見張る勢いで業績を伸ばしており、顧客サービスの優れた百貨店として、米国のみならず世界中の百貨店から注目されている。
その成功の秘密は何か?
守るべきルールは、1つだけ
従業員に自由を与える。これが、ノードストロームの企業文化である。
従業員が仕事に励もうという気持ちになるのは、自分がこうすべきだと思った方法で仕事ができる自由と、自分がこうしたいと思った方法で顧客に尽くす自由があるからだと、同社は信じる。
それを象徴するのが、『ノードストローム・従業員ハンドブック』だ。
このハンドブックは1枚のカードから成り、「ノードストロームの最大の目標は、顧客に最上のサービスを提供すること」だと記されている。
そして、こう続く。「当社では、いかなる場合も、決定するのは皆さん自身です。皆さんの優秀な判断力を駆使してください。それ以外、ノードストロームにルールはありません」。
ノードストロームは靴や衣類、アクセサリー、化粧品などを、豊富な品揃えと競争力のある価格で提供し、加えて、自由な返品政策もとっている。
だが、こうしたことは多くの店で行われている。
同社が競争相手と違うのは、販売員に「決定の自由」が与えられていることだ。経営陣の言葉を借りれば、「社員は起業家的精神を持った、権限を与えられた人々の集団」なのである。