2008年10月号掲載

「度胸」の経営

「度胸」の経営 ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

ビジネスにおいては、時に「戦略を180度転換する」など、思い切った決断をしなければならない。その際に不可欠なのが「度胸」だ。本書は、度胸とはどういうものかを、キヤノン、信越化学工業、あるいは旭山動物園など、様々な組織のリーダー23人の言葉を通して示す。披露される数々の“決めゼリフ”は、いずれも含蓄に富み、前へと進む勇気を与えてくれる。

要約

度胸があれば、道は開ける!

 脳ブームである。だが、脳だけでは勝てない。ビジネス脳を鍛えれば、問題の解決策を考えるところまではできるかもしれないが、それだけではチャンスは活かせない。

 誰もが考えないアイデアを発想し、チャンスと見るや実行し、成果を出す。そのために必要なのは、「ビジネス度胸」だ。

 実際、成功した人は、いざという時に思い切りビジネス度胸を発揮している。例えば ――

エルピーダメモリ社長兼CEO/坂本幸雄氏

 エルピーダメモリは2000年、NECと日立のDRAM事業を統合して発足した。しかし、毎年2500億円もの赤字を出し、どん底状態に陥る。

 そこに再生請負人として02年、社長就任を要請されたのが、坂本幸雄氏だった。氏は次々と打開策を打ち、1年目で黒字転換を実現した。

 半導体産業は設備投資が勝負を分ける。坂本氏の真骨頂は、1兆円を超える巨額の設備投資を、機を逃さず、果敢に決断できることだ。

 その度胸は、どこから生まれるのか?

 氏は若い頃、吐血と手術を繰り返した。33歳の時には大量吐血し、1カ月入院する。

 なぜ、仕事に追われたのか。自分としては、最後までがむしゃらにやらないと気が済まないからだと考えていた。だが本当は、結果を気にして、本来決断すべき時に決断できず、最後まで仕事が終わらなかっただけだった。

 それに気づいてから、仕事の仕方が変わった。最大限努力をした上で、結果が悪かったら仕方ないと割り切れるようになったのだ。氏は言う。「決断する時は、結果を恐れないことです」。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想

フィル・ローゼンツワイグ 日経BP社