2013年3月号掲載
社長のための「お客さま第一」の会社のつくり方 明日から職場を変える行動プログラム
著者紹介
概要
「お客さま第一」を謳う会社は多い。だが、理念が社員に浸透せず、悩む経営者も少なくない。どうすればうまくいくのか。多くの企業を知る経営コンサルタントが、お客さま第一の正しい考え方、実際に経営に反映させる方法を説く。お客さまの視点になりきる、「小さな行動」が社員の意識を高める等々、真のお客さま第一を実現する上で大切にすべきことが示される。
要約
「お客さま第一」とは何か
「お客さま第一を掲げて頑張っていますが、なかなかうまくいきません。なぜですか?」
企業経営者から、こう質問されることがある。
実は、こういう悩みを抱える会社は少なくない。「どうすれば、お客さま志向の商品やサービスがつくれるのか?」など、いろいろな不安や疑問を抱いている経営者がたくさんいる。
だが、お客さま第一の会社をつくる方法はある。
お客さま第一は、理念・ビジョンと商品・サービスに表れる
まず大切なのは、「お客さま第一」を「目的」に仕事をしなければならないということだ。
では、お客さま第一とは、具体的にどういうことか? それは、理念・ビジョンと、商品・サービスに表れる。
会社の土台にあるのは、理念やビジョンである。
理念とは、会社の経営目的や行動指針を示すもので、いわば会社の原点である。常にこの原点に立ち返り、良いのか悪いのかを判断していく。
ビジョンとは、会社の存在目的だ。なぜ、何のためにこの会社が存在するのかということを表す。
ただし、理念やビジョンは掲げただけでは意味がない。それを経営者、従業員が行動に移し、さらには、それを具体的な商品やサービスに落とし込んで、初めてお客さまに受け入れられる。
つまり、会社の土台になる「理念やビジョン」の確立と、それを具体的な形にした「商品やサービス」の2つが、車の両輪のように大事なのである。