2013年12月号掲載
トヨタの育て方
- 著者
- 出版社
- 発行日2013年9月14日
- 定価1,430円
- ページ数223ページ
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著者紹介
概要
トヨタ流の人づくり、強い現場づくりを支援するコンサルティング会社、(株)OJTソリューションズ。そのトレーナー ―― トヨタに40年以上在籍したベテラン技術者たちが、問題解決や改善を通じて社員を育てる、トヨタのメソッドを紹介する。「人を責めるな。しくみを責めろ」等々、強い会社に必須の、“考える人材”を育てる上でのヒントが詰まった1冊。
要約
力の源泉は「人を育てる力」
部下が育たなくて困る…。
こんな悩みを抱えているリーダーや上司は多い。
しかし、それは大きな勘違いだ。部下が育たないのは、部下の能力のせいだけではない。
「リーダーや上司が部下を育てていないこと」に、最大の原因がある ―― 。
自分の“分身”をつくれ
トヨタの工場で500人程度の部下を率いる課長を務め、現在は(株)OJTソリューションズでトレーナーとして活躍する中島輝雄は、こう証言する。
「トヨタでは仕事の成果も求められますが、同時に『自分の“分身”を何人育てられたか』も評価のモノサシになっていました」
上司がその組織から去ってもうまくいくような分身を育てられれば、次のリーダーに「人を育てる」という風土が受け継がれていく。
トヨタの場合は、自分の分身を育ててから、上位の職制に上がっていくので、リーダーが1人抜けても組織が停滞することはない。
だが、多くの企業では、こうした分身を育てることが十分にできていない。自分の実績を上げるのに精いっぱいで、人を育てることをしない。売上ばかり追っていては、表面的に人が育つことはあっても、人を育てるという文化は継承されない。
元社長の豊田英二は、こんな言葉を残している。
「人間がモノをつくるのだから、人をつくらねば仕事もはじまらない」