2014年1月号掲載

成功は“ランダム”にやってくる! チャンスの瞬間「クリック・モーメント」のつかみ方

Original Title :THE CLICK MOMENT

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著者紹介

概要

映画『ジョーズ』が大ヒットしたのは、撮影中、機械仕掛けのサメがうまく動かず、シナリオを書き換えたから。予期せぬ偶然がサスペンスに満ちた作品にした ―― 。ランダムな出来事に左右される世の中では、過去の分析や未来予測は無意味。「偶然や運」をつかむことが成功への道だ。本書では、成功者や企業の事例を挙げ、偶然をチャンスに変える方法を説く。

要約

成功は予測できない!

 この世界は、予測不可能な場である ―― 。

 1998年、セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジは、スタンフォード大学在学中に開発した検索アルゴリズムをもとにグーグル社を創立した。

 だが、博士課程の研究で忙しかった2人は、プログラムを100万ドルで売ることに決めた。

 最初に交渉したエキサイト社は、価格を聞き尻込みした。次に交渉したヤフーも買収を見送った。

 しかし、これは少し奇妙に思える。ヤフーは世界最大の検索会社で、グーグルの将来性を理解できる立場にいた。それなのに、大きなチャンスを逃したのだ。

 一方、グーグルの価値をわずか100万ドルと評価した創業者の2人もまた、自らのアイデアの可能性を把握していなかったことになる。

 グーグルが軌道に乗った4年後、2002年の夏、今度はヤフーの方がグーグルの買収を申し出た。

 提示額は30億ドル。アナリストは金額を50億ドルに上げるよう勧めた。しかし、その見積もりも見当違いだった。それから2年後、グーグルの価値は1500億ドルになったからである。

経験、論理、分析は本当の成功要因ではない

 例えば、一時は携帯電話市場のトップに立ったノキアのような大企業が、iPhoneの登場で、わずか数年後には生き延びるのに必死になる。

 世界的なウォッカブランド「アブソルート」を作ったミシェル・ルーのようなマーケティングのプロが、同じ成功を繰り返すことができない。