2016年3月号掲載

仕事の技法

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著者紹介

概要

企画力や営業力をはじめ、仕事には様々な技法がある。これら技法の根幹となるのが、「対話の技法」だという。そして、言葉による「表層対話」より、言葉によらない「深層対話」が重要だとする。身につければ、仕事力が飛躍的に向上する「深層対話力」。その身につけ方、高め方を、具体的な仕事の場面を通じて、平易に説く。

要約

「深層対話力」を高めよ

 仕事には、様々な仕事がある。従って、「仕事の技法」も様々だ。企画力、営業力、意思決定、話術など、様々な技法がある。

 しかし、実は、仕事の技法には、企画であれ、営業であれ、いかなる仕事であっても求められる「根幹的技法」がある。それは「対話の技法」だ。

 なぜなら、どんな仕事であっても、その仕事の根幹は、商談、交渉、説明、会議、報告、連絡、相談など、顧客や業者、上司や部下をはじめとする人間を相手とした「対話」だからである。

 その対話には、次の2つがある。

・表層対話

  言葉のメッセージによる対話

・深層対話

  言葉以外のメッセージによる対話

 我々は、この対話の違いを毎日のように経験している。例えば、言葉では「気にしてませんから…」と言っているが、その表情からは気にしていることが伝わってくる、といったことがある。

 こうした例が示すように、対話やコミュニケーションでは、言葉のメッセージよりも言葉以外のメッセージの方が重要な意味を持っている。

「仕事のできる人」と「そうでない人」の違い

 なぜ、表層対話より、深層対話が重要なのか。そのことを、社内での作業依頼の場面を通じて考えてみよう。

 ある職場の朝。C課長はA君とB君に指示した。

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