2023年10月号掲載
新装版 売上2億円の会社を10億円にする方法
著者紹介
概要
順調に業績を伸ばしてきたが、売上が2億円を超えた頃から成長が止まった ―― 。そんな悩みを抱える経営者に解決策を示す。社長の業務を社員で分業する、優秀な人材は集めるのではなくつくる等々、企業のさらなる成長に向けてなすべきことを説く。2005年に刊行され、多くの経営者に読まれてきたロングセラーの新装版。
要約
10億円企業へのボトルネック
業種業態を問わず、業績がアップすれば、それに応じて企業、組織としての規模が大きくなっていく。すると、ここで今までとはまったく種類の違う壁が、経営者の目の前に現れ、立ちふさがる。
それは「売上3億円の壁」。
業績を順調に伸ばし、年間の売上高が2億円を超えると、そこでピタッと成長が止まってしまう。
しかし、この3億円の壁を乗り越えると、たちまち10億円の規模までは成長を遂げられる。
それは単純な業績アップの手法だけでは実現できない。企業として、組織としての経営に対する考え方を大きく変えていかなければならない。
社長が営業現場にいる限り2億円以上には伸びない
創業してから順調に業績を伸ばしてきた企業。その最大の成功要因は、営業力と考えられる。
木目の細かいフォローや、ねばり強いアプローチが評価されて実績が積み重なってきたケースがほとんどだろう。それは優秀な営業マンがいたからこそである。そう、社長であるあなただ。
多くの社長が「これから会社を大きくしていくためには、さらに自分が営業を頑張らなくては」と思っているが、これが一番の間違い。
10億円企業を目指す上では、「社長は営業現場から手を引く」のが基本原則だ。
私の経験上、非常に優秀な営業マンでも年間売上の上限は2億円程度だ。どんなに頑張っても、2億円が物理的な限界だと考えてほしい。
それ以上を目指そうとした場合、経営者のほとんどが営業マンを雇い入れようと考える。だが、当たり前の話で、雇い入れた営業マンが社長なみの営業成績を上げることはまず不可能だ。