2003年6月号掲載
マーケティングに何ができるかとことん語ろう!
著者紹介
概要
携帯電話のように常に身につけて、ビジネスの現場で使いこなすべきもの ── それがマーケティングだと著者は言う。本書は、「ビジネスの現場で効くマーケティングの知恵」を、「手マメ・足マメ・口マメ」「とんがり」などのユニークなキーワードを用いて論じるもの。著者の営業職体験談や、起業にまつわるエピソードも盛り込まれ、肩の凝らない文章で一気に読ませてくれる。
要約
マーケティングの5大要素とは?
マーケティングとは何か?
それは、「伝えたい価値を正しく伝えること」である。そして、「価値伝達のためのメッセージを、生活者・顧客と受発信する」のが、マーケティング活動だ。
マーケティング活動のポイントは、この「受発信」にある。つまり、企業側が一方的にメッセージを送るだけでは駄目で、生活者・顧客ときちんと対話しなければならない。
理想的なマーケティングを図にすると、世に伝えたい「価値」を中心に、「商品(コンテンツ)」「届け方(デリバリー)」「生活者・顧客との関係性(コンテキスト)」の3要素が、正三角形を形づくるように配置される。これを「成功のトライポッド」という(下図)。
すなわち、価値を正しく伝えるために商品があり、正しい届け方があり、正しい関係性の築き方、耕し方がある、ということだ。
良いマーケティングのためには、まずこの成功のトライポッドを押さえることが大切だ。
その上で、マーケティングの5大要素 ――「商品」「ブランド」「営業」「広告・宣伝」「顧客」について、次に示すポイントを押さえつつ展開する。
①商品:商いの根っこにあるもの
商品には、次の3種類がある。