2006年6月号掲載
パートナーシップ・マネジメント
著者紹介
概要
“パートナーシップ”という新しい働き方が、私たち日本人に明るい未来をもたらす ── 。そう言い切る著者は、気鋭の経営コンサルタントで、自らも複数のパートナーシップに参画している。ではなぜ今、「パートナーシップの時代」が始まろうとしているのか。そして、そこで成功するための条件とは何か。本書に、その答えが凝縮されている。
要約
「パートナーシップ」とは何か?
時代の変化の速度は、かつてないほど高まっている。それに伴い、企業の優勝劣敗が明らかになる速度も速まっている。
かつて、「企業の平均寿命は30年」という説があったが、今日では、それが牧歌的に思えるほど、企業の栄枯盛衰は短期間に起こる。
そして、ピーター・ドラッカーが言うように、現代は「人間の方が組織よりも長命になった」。大企業に就職すれば一生安泰、という時代は終わった。これまでのパラダイムは通用しない。
そこで注目され始めているのが、「パートナーシップ」という、新しい働き方である。
パートナーとは「共に何事かを成す仲間」であり、パートナーシップとは「共に何事かを成す仲間との、信頼に基づく対等な関係」である。
では、具体的にパートナーシップとはどのようなものなのか?
例えば、インターネット上の広告代理店であるルールズバスターズ社。
同社のパートナーは、メールマガジン「平成・進化論。」の発行者・鮒谷周史氏と、ウェブマーケティングの専門家・鈴木貴将氏の2名のみ。
パートタイムでサポートするスタッフが2名ほど存在するが、正社員としての従業員はゼロだ。
そして、同社に物理的なオフィスはない。鮒谷氏と鈴木氏が直接会って打ち合わせをすることは、月に1回から2回程度。日常の意思疎通は、電話とメールだけで十分にこと足りるという。
この究極の経営で、同社はスタートから1年半で、年商3億5000万円を達成している。