2007年1月号掲載
人は「感情」から老化する 前頭葉の若さを保つ習慣術
- 著者
- 出版社
- 発行日2006年11月5日
- 定価814円
- ページ数209ページ
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著者紹介
概要
「感情の老化」が、全ての老化の元凶 ―― こう断ずる著者が、感情を司る脳の“前頭葉”の若さを保つ習慣術を披露する。老化の進行は、40代のうちに対策を始めるか否かで大きな差が出るそうだから、その年齢に該当する人は、本書にある老化予防法を即実行だ。まずは、巻頭に付された「感情老化」度テストで、自分の“感情年齢”を知るところから始めよう!
要約
これが本当の老化の仕組みだ!
昨今はアンチエイジング(老化防止)ブームで、少しでも若くありたいという機運が高まっている。
メタボリックシンドロームという言葉の流行は、内臓を少しでも若返らせようという考え方に基づくものだろうし、脳のドリルが売れるのは、脳の老化予防を求める心理に訴求したからだろう。
外見の若返りはもっと盛んで、中高年向けのコスメやエステは当たり前のものになっている。
「健康」「脳の機能」「見た目」の3つが、国民の三大関心事になっているわけだが、実はこの3つを手に入れるために、最も大事なのは「感情の老化」を防ぐことである。
なぜなら脳の老化は、感情機能や自発性や意欲を司る「前頭葉」から始まるからだ。
脳の老化というと、記憶力の低下と結びつけて考えがちである。だが、人間の記憶を司る「海馬」の神経細胞の減少は、前頭葉よりも後に起こることがわかっている。
つまり、記憶力の低下以前に、自発性や意欲が衰え、感情の切り替えやコントロールができなくなり始めるのである。
自発性や意欲が衰えると、若返り美容などにも興味が湧かないため、外見もすっかり老け込む。
何事につけ億劫になるので、体も動かさなくなる。出歩かないから、脳が刺激されることも一層少なくなり、心身ともに老化が進むことになる。
感情の老化は、早ければ40代から始まる。これを放っておくと、「健康」「脳の機能」「見た目」はどんどん老化・悪化する。逆に、感情を若く保てれば、この3つはいつまでも若く保てる。
肉体については、現代の高齢者は、実は若い人と比べても遜色ない。例えば、2000年の東京都の調査では、杖をついたりせずに普通の速度で歩ける「歩行能力正常者」の割合は、65〜69歳で約95%、75〜79歳でも90%近い。