2008年6月号掲載

マネジメント Ⅰ 務め、責任、実践

Original Title :Management:Tasks, Responsibilities, Practices

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著者紹介

概要

世界の経営者にとって“バイブル”とも言える、ピーター・ドラッカーの著書『マネジメント』。この書を、新訳で改めて紹介するものである。4分冊のうちの第1冊目となる本書では、「企業とは何か」という本質に迫りながら、マネジメントの本来的な「務め」について説く。マネジメント層はむろん、ビジネスに携わる者全ての必読書と言えよう。

要約

企業とは何か?

 企業とは何か —— 。それを探るには、その目的から始める必要がある。

 企業の目的として妥当なものはただ1つ、「顧客を生み出すこと」である。そして、それを目的としている以上、企業の主な役割は「マーケティング」と「イノベーション」の2つに限られる。

マーケティング

 マーケティングは、企業に特有の役割である。企業が他の全ての組織と異なるのは、製品やサービスのマーケティングを行う点においてである。

 マーケティングは企業の根幹に関わるものであるため、製造や人事と同列に位置する職能と見なすわけにはいかない。マーケティングへの関心や責任は、社内の全分野で共有しなくてはいけない。

 経営者がマーケティングという言葉を口にする時、たいていは販売に関係する活動を指している。そして相変わらず、「当社の製品」を出発点に据え、「当社の市場」を探している。

 しかし、真のマーケティングとは、買い手、現状、ニーズ、価値観などを出発点とするものだ。

 「自分たちは何を売りたいか」ではなく「お客様は何を買いたいと考えているか」と問い、「これが製品・サービスの用途です」ではなく、「お客様が探し求め、重んじる満足が、ここにあります」と訴えることである。

 マーケティングの狙いは、販売努力を不要にすることにある。顧客を知り尽くした上で、何もしなくても売れるような、顧客にふさわしい製品やサービスを提供するのが、その目指すところだ。

イノベーション

 従来になかった経済的満足を世の中にもたらすのである。単に財やサービスを提供しただけでは十分ではない。より良い、より経済性の高い財やサービスを提供しなくてはいけない。

 企業は必ずしも規模を拡大しなくてもよいが、より望ましい存在を目指して成長する必要はある。

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マネジメント【エッセンシャル版】 基本と原則

P・F・ドラッカー ダイヤモンド社