2009年6月号掲載

ビジネスで失敗する人の10の法則

Original Title :The Ten Commandments for Business Failure

ビジネスで失敗する人の10の法則 ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

成功の法則を説く本は多い。だが、コカ・コーラ社の元社長である著者は言う。ビジネスのようにダイナミックで変化が激しい分野で、成功の法則など導くことはできない、と。そして、60年以上のビジネス経験から導き出した「失敗の法則」 ―― 経営者が陥りがちな普遍的な間違いを、実例を交え紹介する。経済・社会の先行きが不透明な今こそ読みたい、戒めの書。

要約

事業を失敗に導く10の法則

 ビジネスのように変化が激しい分野では、普遍的な成功の法則を見つけ出すのは難しい。

 だが、どうすれば失敗するかなら明らかであり、それは、次の「10の法則」にまとめることができる。このうち1つでも当てはまるなら、あなたの仕事が失敗する確率は極めて高い。

失敗の法則① リスクをとるのを止める

 起業家が金を借り、新事業を起こすことは、リスクをとることの中でも最も難しい種類のものだ。

 しかし、それと同じくらい難しいことがある。それは、成功している時にリスクをとることだ。

 ロバート・ウッドラフは、コカ・コーラ社の現在の繁栄をもたらした第2の創業者である。

 1930年当時、コカ・コーラ社は十分成功していたが、彼は国際市場をさらに開拓したいと考えた。だが、取締役会はそのような冒険に乗り出すには時期が悪いと判断した。29年の株式市場大暴落から、まだ1年もたっていなかったからだ。

 そこで、ウッドラフは個人の立場でリスクをとった。取締役会の承認を受けることなく、コカ・コーラ・エクスポート社を設立したのである。

 この思い切った決断がなければ、コカ・コーラ社は今どうなっていただろう。世界200カ国以上で事業を展開していることはなかったはずだ。

失敗の法則② 柔軟性をなくす

 1939年、ペプシコーラ社は、こんな素晴らしいコピーを作った。「同じ5セント、量は倍」。そして、従来の倍の12オンス(約360ミリリットル)の瓶でペプシを売るようになった。

 同じ値段で倍の量が飲めるのでペプシの人気は高まった。だが、コカ・コーラ社は動かなかった。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

一倉定の経営心得

一倉 定 日本経営合理化協会出版局

意思決定12の心得

田坂広志 生産性出版