2010年10月号掲載
心の休ませ方 「つらい時」をやり過ごす心理学
著者紹介
概要
人は時に、何もかもが嫌になり、生きることに疲れてしまうことがある。本書では、そのような心理状態になる原因をわかりやすく解説。生きることに疲れた状態を、自分の生き方を見つめ直すチャンスと捉え、人生に対する考え方を変えて、生きるエネルギーを取り戻す方法を伝授する。2003年の刊行以来、多くの悩める読者を励まし続けているロングセラーである。
要約
生きることに疲れた時は、生き方を変える時
人はよく、人生に疲れたという。生きることに疲れたという。しかし、人生に疲れたのではない。生きることに疲れたのではない。
正確には、憎しみの感情を抑圧することに疲れたのである。
あなたは真面目に生きてきた。しかし、自分の憎しみの感情を吐き出すことはなかった。
心の底で思っていることを言わないことで、人は消耗する。思ったことをポンポンと言ってしまう人は、心は疲れない。
あなたは心の底で人を憎みながらも、周囲にいい顔をしてきた。それが消耗の原因である。
憎しみが心の底にあるから、他人に優しくなれない。本当の友達もできない。これらのことが総合されて、人に対して心を開けないでいる。
そして真面目に生きてきたあなたは、今、生きることに疲れている。
人を信じなければ幸せになれない
では、真面目な人がなぜ幸せになれないか。
それは、真面目な人が勘違いをしているからである。真面目な人は、真面目でありさえすれば幸せが手に入ると思っている。
真面目でも、人を信じられなければ幸せにはなれない。愛を信じられなければ、人と親しくなれなければ、幸せにはなれない。
そして、それらのことは、心の底に憎しみがあったら無理である。