2011年7月号掲載
折れない心をつくる シンプルな習慣
著者紹介
概要
とかく心身に負荷がかかりがちな現代社会。そんな中、精神的にタフな「折れない心」を持つにはどうすればよいか、その方法を紹介した書である。ちょっと口癖を変える、ちょっと呼吸を変えるなど、簡単でありながら、しなやかな心をつくる上で効果的な実践法の数々が披露される。巻末には、自分の考え方の癖をチェックし、修正するのに役立つ、書き込み欄を付す。
要約
折れない心をつくる「考え方」
世の中には、精神的にタフな人と、そうでない人がいる。その違いは何か。性格だろうか?
決してそんなことはない。「折れない心」はちょっとした習慣でつくれる。
折れない、しなやかな心とは、物事の受け止め方が客観的で、考え方が合理的、そして柳のようなしなやかさを持つ心である。
この折れない心、しなやかな心をつくるための最大の秘訣は、物事の「受け止め方」にある。
受け止め方とは、臨床心理学の認知療法でいう「認知」のことである。認知療法では、物事の「受け止め方」=「認知」を変えていくことで、心のトラブルを解決していく。
人にはそれぞれ「受け止め方のクセ」がある。自分の「受け止め方の悪いクセ」を変えれば、人生が変わると言っても言いすぎではない。
同じ出来事に対して、人の受け止め方は様々である。ある人は後ろ向きに受け止め、ある人は前向きに受け止める。その出来事を、ある人はいつまでも反芻し、ある人は忘れてしまう。
1つの事実に対して受け止め方は十人十色なのだから、少しでも肯定的に、前向きに、ストレスの少ない受け止め方をすることはできるはずだ。
こんなふうに言うと、「そんなことはわかってる! わかってるけどできないから困ってるんだ!」という声が聞こえてきそうだ。
しかし、「わかってるけどできない!」と思い込んでいることが、実は悪いクセなのだ。受け止め方を変えることでストレスを減らすことは、慣れれば意外に簡単なのである。
では、その方法とは、どのようなものなのか。