2012年3月号掲載
新版 一回のお客を一生の顧客にする法 顧客満足度No.1ディーラーのノウハウ
Original Title :CUSTOMERS FOR LIFE
著者紹介
概要
「最高の顧客サービス」の提供。これを真に実践することで、著者のC・スウェル氏は、1968年に年商1000万ドルだったカーディーラーを、2002年には8億5000万ドルの年商を上げるまでの会社に育て上げた。本書では、単なるお客を大金をもたらす「生涯の顧客」にする、そのノウハウを詳述する。米国のサービス革命を先導した、1991年刊の名著の新版。
要約
最高のサービスを提供する!
私は、ダラスで生まれ育った。そして、1967年に軍隊から帰ると、父の経営するスウェル・ビレッジ・キャデラックで働き始めた。
当時、ダラスにはキャデラックのディーラーは3社あり、当社は売上、利益とも第3位だった。私はナンバーワンになりたかった。そこで、当社は最高の顧客サービスを提供することにした。
この決意は結局、ビジネスをよりシンプルに、より楽しく、より豊かにすることになった。
まず、無駄な討議がなくなった。我々は結局1つの疑問、「これは当社をより良くするか?」に答えればよいのだから。良くすることならやり、そうでないならやらないと、シンプルになった。
より楽しくなったのは、1つの同じ目的を持つ人たちとともに仕事ができるからだ。
そして、より豊かになったのは、我々が顧客を大切にするので、顧客もまた来たいと思うからだ。当社の顧客は、新車が必要になる度に戻ってくる。1人の顧客は、一生に51万7000ドルという大金を当社のディーラーで使うのである ―― 。
何をしてほしいか、顧客に尋ねよ
ビジネスで重要なことはただ1つ、「顧客が何を欲しているか」であり、それを正確に知る唯一の方法は、「顧客にそれを尋ねること」である。決して、推測で決めてはならない。
当社が顧客の気持ちを知るための方法はこうだ。
顧客は車の修理が済んで支払いをする時に、アンケート用紙を渡される。質問は次の3つ。どれも、顧客が面倒がらないように短くしてある。
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- ①料金は見積りより(安かった 同じ 高かった)
- ②約束の時間にでき上がっていましたか?
- ③同じ箇所の修理を受けるのは二度目ですか?
質問①を尋ねる理由は、どんなに良い仕事をしても、顧客が実際に支払った料金に値すると思わなければ、会社は評価されないからである。
②は、当社が約束をきちんと守ったかどうかを確認するため。③は、同じ修理を再度やらねばならなかったかどうかを見るためである。