2014年5月号掲載
会社と上司のせいで燃え尽きない10の方法 「バリバリな人」ほど失いやすい生き方のバランス
Original Title :BURN OUT
- 著者
- 出版社
- 発行日2014年2月19日
- 定価1,650円
- ページ数252ページ
※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。
※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。
著者紹介
概要
「燃え尽き症候群(バーンアウト)」という言葉をご存知だろうか。実現不可能な期待を自分に課し、頑張りすぎて疲れ果てる、というものだが、この概念の提唱者が、著者のフロイデンバーガー博士だ。いつも疲れている、猛烈に働いているのに成果が上がらない、イライラがひどい。本書では、こんな諸症状を吹き飛ばし、人生を楽しむためのノウハウを伝える。
要約
なぜ燃え尽きてしまうのか
よく働き、よく遊び、自分を磨く。それは、快適な物質生活、社会的な地位、特権、生活の安定という「見返り」があるからだ。国民も国家も、共にこの夢を追い求めてきた。自らの力で成長し、富と物質に恵まれた誇り高い国となった。
しかし今、うつろな心が人々をむしばみ、仕事、実績、努力に追いたてられながら生きている。
多くの人々が私を訪ねてきて、人生の意味がわからなくなり、希望がなくなった、と訴える。
皆、どんな事態に出会っても自分の力で道を切り開いてきた人たちだ。だが、今ではどんなに努力しても、残るものは欲求不満であり、かつて心身に充満していたあの活力は燃え尽きている。
過激な時代の流れに押しつぶされる自分自身
第2次大戦後は猛スピードで突っ走った時代だ。この間に私たちが見てきた変化は、それ以前の長い歴史の中で経験した変化より、はるかに大きい。
わずか四半世紀の間に、1000年もの歳月が経過したのではないかと思うほどの変わりようだ。
例えば、かつての母親は結婚初夜までは処女を守るようにしつけられ、夜間の外出は禁じられた。だが今、母親が娘を大学に訪ねると、娘はボーイフレンドと同棲しているというありさまだ。
こうして母親の心の中に葛藤が生まれる。また娘の心も揺れ動く。「私は自分の好きなように生きるわよ」と反抗しても、母親に仕込まれた生き方を捨て去ってしまうことはできない。
この四半世紀の間に地域社会は崩壊し、離婚は日常茶飯事となり、技術革新は人間のライフスタイルを一変した。今や多くのレジャーがあふれている。クレジットカードが購買欲をあおる…。
人間の一生は、この驚くべき変化に順応して生きてゆく方法を学ぶには短すぎる。
教訓と現実のギャップが生むもの
現在の世界が、どんなに享楽主義に陥っているとしても、つい先頃まで人々はかなり謹厳だった。私たちの両親は、子どもを訓育するのに、旧約聖書の金言格言を引用し、勤勉努力を熱心に勧めた。