2014年5月号掲載
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン 人々を惹きつける18の法則
Original Title :The Presentation Secrets of Steve Jobs:How to Be Insanely Great in Front of Any Audience
著者紹介
概要
これまで感動的なプレゼンテーションを数多く行ってきた、アップルのスティーブ・ジョブズ。彼のプレゼンは、なぜあれほど人々を魅了し、熱狂させたのか、その秘密を探った。ツイッターのように一文で製品やサービスを表す、ポイントを3つにする、簡単そうに見せる…。紹介されるやり方を正確に学べば、彼同様、聞き手の心を動かす話をすることは可能だ!
要約
ジョブズのテクニックとは
聴衆を魅了することにかけて世界一のコミュニケーターは、スティーブ・ジョブズである。
ファンも投資家も顧客も、彼の姿を楽しみにアップル関連のイベントへ参加する。
聞き手の心を動かす、ジョブズのプレゼンテーションのテクニック。それは、次のようなものだ。
一番大事な問いに答える
聴衆は情報を求めている。製品に関する情報を手に入れ、その使い方を学びたい、と思っている。
しかし、人々が一番知りたいのは別のことだ。なぜ、それに注目する必要があるのか、である。
プレゼンテーションを準備している時、忘れてはならないことがある。プレゼンテーションの対象が自分ではなく、聴衆であることだ。
聞き手は「なぜ気にかける必要があるのか」と必ず自問している。まず、この問いかけに答えてあげれば、聴衆を話に引き込むことができる。
聞き手を儲けさせる製品なら、そう伝えよう。作業がやりやすくなる、あるいは楽しくなるものなら、そう伝えよう。なるべく早い段階から、くり返し、はっきりと伝えよう。
ジョブズの話は人を惑わせない。新製品や新機能を実現している技術の説明に入る前に、そのコンピューターやミュージックプレーヤーで、人々の体験がどう良くなるのかを説明するからだ。
ツイッターのようなヘッドラインを作る
「マックブック・エア。世界で最も薄いノートパソコンだ」
アップルの超薄型ノートパソコンの発表に際し、ジョブズが使った表現である。こうしたヘッドラインと呼ばれる短い文章で製品を的確に表現し、彼は、新製品に曖昧な部分が残らないようにした。