2016年12月号掲載
何があっても打たれ強い自分をつくる 逆境力の秘密50
Original Title :SECRETS OF RESILIENT PEOPLE:50 Techniques to be strong
- 著者
- 出版社
- 発行日2016年10月27日
- 定価1,650円
- ページ数270ページ
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著者紹介
概要
副題「何があっても打たれ強い自分をつくる」。そのカギを握るのが、近年注目を集める「レジリエンス」だ。困難な状況に直面してもすぐ立ち直り、適応し、成長する能力である。生まれつき備わった人もいるが、習得し、強化することができるという。充実した仕事、生活のために必要な、この“逆境力”の身につけ方を指南する。
要約
「レジリエンス」を強化するには
「この世はすべての人を苦しめる。そして、その苦しんだ場所で強者となれる者もいる」
アーネスト・ヘミングウェイ
何らかの力を外界から受けた時、それにどう反応するかは人によって様々だ。誰かから軽くひじ鉄をくらっただけで自尊心が傷つき、仕事の成績が一気に低下してしまう人もいれば、数々の嵐に遭遇しても相変わらず有能ぶりを発揮し、健康で幸福な生活を満喫している人もいる。
大きな重圧がのしかかった時、上手に切り抜けるだけでなく、力強く成長する。これを「レジリエンス(逆境力・立ち直る能力)」という。
レジリエンスは誰でも習得し、開発し、強化できる。その方法としては、次のようなものがある。
失敗を糧に前進し、後退しない
失敗した時、いつまでもくよくよと後悔し、自分の過去の決断を責めることもできる。だが、同じ過ちを繰り返さないよう、失敗を糧にして「前進する」ことに意識を集中することもできる。
レジリエンスを身につけるには、自分の失敗に向き合わなければいけないが、必要以上の注意を向けてはならない。失敗について考え直すのは一度だけ、それも短時間で切り上げよう。
なぜ目的を達成できなかったのか、何を改善できるのか、次はどんなアプローチを試すべきか。少し時間をとって、それらを書き留めよう。そして、また前進しよう。
過去の行動を見直す時は、失敗を糧に前進することに意識を集中する。自分が変えられることは何かという観点だけで出来事を見つめ直すのだ。
うまくいっていることに目を向ける
航空機のパイロットの訓練生は、緊急事態の時、何が機能しなくなったのかではなく、まだ機能しているシステムをすばやく把握し、どれを使えば安全に着陸できるかを判断するように教えられる。
過去(すでに起こったこと)から将来(次に起こり得ること)へ迅速に意識を切り替え、事態を分析したり自分を責めたりしている場合ではない、という事実を叩き込まれるのである。