2017年10月号掲載
経営のプロが教える企業再生の奥義! [新装版] 利益を3倍にするたった5つの方法
著者紹介
概要
商売の目的は、お客様に喜んでいただくこと。そして、それを実現するのは現場である。経営者が考えていることが現場に伝わり、実行されるかどうかで業績は大きく変わる ―― 。無印良品、成城石井など、多くの企業を躍進させた著者が、業績アップのカギである、“現場の実行度”を高めるための取り組みの数々を明かす。
要約
成功するための5つの基本原則
私は、今まで多くの会社の経営改革に携わってきた。ユニクロ、無印良品ではコンサルタントとして、ドラッグイレブン、成城石井では社長として、大きな成果を上げることができた。
どの会社でも地道なことを行ってきただけだが、いくつかの成功の基本原則があるような気がする。
それは、次の5つにまとめることができる。
①経営と現場が一体となって、お客様を満足させる
業績を上げるには、お客様に満足していただく以外の方法はない。そのためには、コミュニケーションを強化して組織が一体になる必要がある。
②仕事を通して現場の人を成長させる
現場の人が成長し、お客様に満足してもらえる手が打てれば成果につながる。現場の人を成長させる一番いい方法は、仕事を通じて学んでもらうことだ。正しい指示を出し、自分で考えて実行してもらい、成功することにより人は成長する。
それを正しく評価すれば、成長は加速していく。
③重要なことに絞り込んですぐやる
多くのことをやろうとすればするほど、成果は上がらなくなる。重要なことに絞り込むことが大切だ。そして、それをすぐやる。考えていては手遅れになるから、やってみて結果を確認して次の手を打った方が、確実に成果につながる。
④売れる商品を、価格を下げずに売り込む
売れない商品は、価格を下げても、勧めても売れない。それより売れる商品をもっと売ることだ。
既存商品の中ですでに売れている商品がある。また、今売れていなくても、売り込めば売れる商品がある。それを見つけ、価格を下げずに売ることができれば、大きな利益につながる。
⑤今までのやり方をやめて、構造的に改革する
業績が悪化しているということは、間違ったことをしているということだ。かつては正しかったのかもしれない。だが時代が変わり、環境が変わったことで、通用しなくなっているのである。
こうしたことは思い切って変えねばならない。お客様の視点、現場の実態から、本来どうあるべきかを考え、原理原則、基本に戻って、根本から変えていくのである。