2018年10月号掲載
the four GAFA 四騎士が創り変えた世界
Original Title :the four
- 著者
- 出版社
- 発行日2018年8月9日
- 定価1,980円
- ページ数451ページ
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著者紹介
概要
「GAFA」とは、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンのこと。デジタル時代の四強を、その頭文字をとってこう呼ぶ。彼らは、無限の資金と天才的な人材を武器に、新旧・大小を問わず多くの企業を飲み込んでいる。本書は、GAFAが創り出す世界や共通点を詳述。果たして、彼らは人類を幸せに導くのか、それとも ―― 。
要約
GAFA:世界を創り変えた四騎士
テクノロジー業界の四強と言えば、誰もがGAFA(ガーファ)(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)を思い浮かべるだろう。その製品やサービスは、何十億もの人々の生活を支えている。
だが、これら四強には、まったく別の顔もある。
聖なる四騎士か? 黙示録の四騎士か?
例えば、次のような顔である。
検索分野で90%のシェアを占めながら、せっせと訴訟とロビー活動に励んで、独占禁止法の適用を逃れている広告配信プラットフォーム。
米国内のテロリズムについての情報を連邦政府の捜査にも提供せず、その思想に共鳴する宗教じみた熱狂的ファンに支えられるコンピュータ企業。
あなたの子どもたちの何千枚もの写真を分析し、携帯電話を盗聴器として活用し、その情報を企業に売りつけるソーシャル・メディア企業。
売上税を払うのを拒否し、従業員の待遇が悪く、何万という仕事を消滅させながら、事業革新の神と崇められている小売業者。
こうしたマイナスの評価は世界中から聞こえてくるが、その声のトーンは抑えられている。今の時代のメディアは、こうした企業の重役たちをヒーローの座へと祭り上げている。信頼に値し、手本とするべき天才たちだとして。
これらの企業の株価は高く、無限に近い資金と超優秀な人材が世界中から集まる。その結果、あらゆる敵を粉砕できる力を得た。では、これらの企業は、人類を幸せに導く聖なる四騎士なのか?それとも、人間を殺す黙示録の四騎士なのか?
四騎士に対抗できるのは四騎士だけ?
ゼネラル・モーターズ(GM)の1人当たり時価総額(時価総額/全従業員数)は約23万1000ドル。一方、フェイスブックは2050万ドルだ。GMの約100倍である。
こうした経済価値の増大は、どんな経済原則でも説明できないように思える。2013~2017年の4年間で、四騎士の時価総額は約1兆3000億ドル増加した。これはロシアのGDP総額と同じだ。