2020年1月号掲載

Talent Wins 人材ファーストの企業戦略

Original Title :TALENT WINS:The New Playbook for Putting People First

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著者紹介

概要

会社の命運を握るのは、人材だ。しかし、企業の人事制度の多くは、流動的な今日の環境に対応していない。こう指摘し、“人材ファースト”の企業戦略を説く。CEO・CFO(最高財務責任者)・CHRO(最高人事責任者)の協働、多大な価値を生みだす〈2%人材〉の特定と育成…。変革へのプロセスを、先進事例を交えつつ示す。

要約

変革のツールを作りあげる

 今日の経営幹部の大半は、人材こそが競争優位を生みだすことを理解している。だが、企業の人事制度は一世代前の遺産だ。それらは、将来が予測できる環境で、人を管理するためのものだ。

 近年、仕事も組織も流動的になるにつれ、事業戦略は予測可能な向こう数年間の計画を練ることではなく、変化する環境の中で、新たな機会を察知し、獲得することを意味するようになった。

 そうした変化に対応するには、“戦略ファースト”から、人が価値を生みだす“人材ファースト”の組織へと変革しなければならない。

 そのためのステップとして、まず、次の3つのツールを準備する必要がある。

①最重要なG3を創る

 最初に“G3”を築きあげなければならない。

 これは、CEO、CFO(最高財務責任者)、そしてCHRO(最高人事責任者)の3人から成るエグゼクティブグループだ。変革をリードし、人材を最適に配置し、かつ資金配分との同期を確実にする強力なツールである。

 G3は最重要な意思決定、業務のオペレーション、将来の計画において、人事と財務を適切に連動させなければならない。CEO、CFO、CHROの3人が、それぞれの専門知識を出し合うことで、会社は攻めの姿勢を崩さずにいられるのだ。

②〈クリティカル2%〉を特定し、育てる

 会社の将来は、〈クリティカル2%〉―― 平均的な人の何倍もの価値を生みだす社員 ―― によって決まる。

 では、あなたの会社の〈2%〉の人材は誰か?立派な肩書の社員ではないことは、ほぼ確実だ。むしろ目立たない場所で働く優秀なデザイナー、データサイエンティスト、販売員かもしれない。

 どんなポジションにいようと、問題の核心を突き、アイディアを別の角度から見直し、協働を促し、組織の生産性を高くする人々だ。

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