2023年4月号掲載

4段階で実現する 心理的安全性

Original Title :The 4Stages of Psychological Safety (2020年刊 )

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著者紹介

概要

組織のパフォーマンス向上のカギは、“心理的安全性”にあり! メンバーが失敗を恐れず学習し、自律的に動き、現状打破に挑戦する。そんな活力あるチームのつくり方を、4段階に分けて解説する。互いに敬意を払い、組織の活動に参加することを認める。つまり 「尊重」と「許可」の組み合わせが、心理的安全性を高めるポイントだ。

要約

心理的安全性とは

 「心理的安全性」 ―― 。これは、人の弱さを受け入れて報いる文化のことを指す。組織やチームにとって、これこそが高いパフォーマンスを可能にする条件である。

 人と人との交流は、本質的に傷つきやすいものだ。言い換えれば、他者との交流には多少のリスクや脅威が伴うということだ。

 私たちは、組織やチームにおける心理的安全性の高さを見極めるために、そこにどんな脅威があるかを察知しようとする。そして心理的安全性が高いと判断すれば思い通りに行動し、低いと判断した場合はおじけづく。つまり、心理的安全性は私たちの行動やパフォーマンスに大きく影響する。

心理的安全性の4段階

 私は心理的安全性について研究を重ねる中で、それは4つの段階を経て発展することを発見した。

 第1に、自分も仲間になりたいと願い、第2に、安心して学ぶことを求める。

 第3に、安心して貢献したいと考え、第4に、物事をより良くするために、安心して現状打破に挑戦したいと望む。

 これが心理的安全性を構成する4つの段階で、国や人種や文化が違っても、心理的安全性はこの4つの段階を経て高まっていくというパターンは共通している。

心理的安全性の高さは「尊重」と「許可」に基づく

 様々な業界、文化、人種を対象にした調査を通じて、私は組織が心理的安全性をどのような形で認め、構成メンバーがそれをどう受け止めるかに一貫したパターンがあることを突き止めた。

 「尊重」とは、私たちが互いに与え合う敬意や尊敬の度合いのことで、その人の価値を認め、感謝することだ。

 「許可」は、組織のメンバーとして参加を認めることを意味している。要するに、誰かが組織に参加して、影響を及ぼしたり関与したりするのを許容する度合いのことだ。

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