2024年8月号掲載

フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者

Original Title :LES DIX PHILOSOPHES INCONTOURNABLES DU BAC PHILO (2012年刊)

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著者紹介

概要

哲学の教鞭をとる著者が、代表的な西欧哲学者10人を紹介。なぜ、プラトン哲学は理想主義と呼ばれるのか。彼の弟子アリストテレスが師の考えを批判したわけは? デカルトの名言「われ思う、ゆえにわれあり」はいかにして誕生したのか…。賢人らの思想をわかりやすく説いた教科書として、フランスでベストセラーとなった1冊。

要約

プラトン

 哲学とは、喜びと切っても切り離せないものだ。考えることで力を得て、強く生きていくことは喜びなのである。ここでは、プラトンをはじめ有名哲学者の言説を紹介しよう。

 プラトンは、「イデア(=理想)の天界」を作り出した。プラトンによると、私たちの住むこの世界は「本当の世界」ではない。本当の世界は、私たちの頭上、「イデアの天界」にある。

 プラトンは、天に理想を求める。プラトン哲学が理想主義と言われるのはこのためだ。

「可感界」と「可想界」

 プラトンの思想はまず、私たちが生きる「可感界(見たり触ったりできる具象)」と、永遠の命を持つイデアが生きている「可想界(頭の中にしかない抽象概念)」を区別することから始まる。

 可感界において、人はそれぞれに異なる。臆病な者、勇敢な者、悪人も善人もいる。だが、イデアの世界における人間の概念は1つしかない。こうあるべき人間というただ1つの理想的な人間像しか存在しないのだ。

 可感界は多種、多様、偶発性、相対性を特徴とする、非本質的な世界である。例えば、それぞれに異なる台があるとする。応接間の低めのテーブル、背の高いテーブル、美しいテーブル…。

 一方、可想界は一貫性、必然性、普遍性が価値となる本質的な世界で、ここでいう概念は本質と言い換えられる。つまり、ここで問題なのはテーブルという概念であり、「物を載せられる平面に脚がついているもの」というテーブルの定義だ。

 そして次に問題になるのが、可感界と可想界の関係だ。私たちは具象にあふれる下界で「イデアの天界」にある永遠の価値観に従って生きている。

 では、どうやって自分の行動が天界のルールに合致しているか判断すればよいのか? プラトンは『饗宴』の中で次のように答えている。

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