地球上で、最も多く人間の命を奪っている動物は何か、ご存じでしょうか?
ライオン? サメ? ヘビ?
どれも恐ろしい生き物ですが、かのビル・ゲイツ氏によれば、いずれも正解ではありません。
彼が2014年に自身のブログで公表した記事によると、答は「蚊」です。(「The deadliest animal in the world」/GatesNotes:THE BLOG OF BILL GATES 2014年4月25日)
どの動物が、1年間に何人の命を奪っているかをグラフにした同記事によれば、1位の「蚊」が72万5000人。2位が「人間」で47万5000人、3位の「ヘビ」が5万人となっており、蚊が突出しています。
蚊がこれほど圧倒的なのは、病気を媒介するからです。マラリア、デング熱、日本脳炎。いずれも蚊を介して広がる感染症です。
そんな蚊をはじめ、病気を運ぶ昆虫の駆除に大きな役割を果たしてきたのが、各種の殺虫剤(化学薬品)です。特に有名なのが、「DDT」。マラリアを媒介するハマダラ蚊など、様々な害虫の防除に使われてきた殺虫剤です。
DDTなどの化学薬品のおかげで、多くの人々の命が救われたことは間違いありません。ですが、そうした功績の一方で、これらの化学薬品には、見過ごせない負の側面もありました。
今週Pick Upするのは、その負の側面――化学薬品の乱用が、生物と環境に与える悪影響――に焦点を当てた名著、『沈黙の春』(レイチェル・カーソン/新潮社)です。原著の刊行は1962年。今から60年も前に環境保護の重要性を説き、「歴史を変えた」ともいわれる本です。
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