2001年3月号掲載
急がない! ひとりの時間を持ちなさい
Original Title :Stopping:how to be still when you have to keep going
- 著者
- 出版社
- 発行日1999年5月20日
- 定価1,760円
- ページ数286ページ
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著者紹介
概要
現代社会はあまりに多忙である。仕事に追われ、イライラする人も少なくない。これを解消するには、まず「立ち止まる」ことが肝心だ。1分でも1秒でもいい。立ち止まり、「何もしない時間」を作れば、生活に余裕が生まれ、自分にとって本当に重要なことが見えてくる。本書はそう説き、1人の時間を持つことの大切さを教える。
要約
超特急列車から降りる
「もうたくさん!」。あなたは時々、このような気分になることはないだろうか。
現代人は皆、「もうたくさん病」にかかっている。やるべきことが多すぎる、仕事の量が多すぎる…。加えて、現代社会は、素早い反応を要求される電子メール的世界だ。たいていの人は「生活のペースが速すぎる」と感じている。
「もうたくさん!」という状態になった時、今までなら切り抜ける方法が2つあった。「詰め込む」ことと「切り捨てる」ことである。
「詰め込み」とは、限られた時間内に、これでもかこれでもかと活動することだ。かつては、この詰め込み法は成功した。だが今や、そのやり方は通用しない。やるべきことが、どうにもならないほどぎゅう詰めになってしまったからだ。
「切り捨て」は、何か新しいことを始めるために、今までやっていたことをやめることだ。私たちは、余分な仕事をするためにランチを早めに切り上げたりする。だが、これにも限度がある。もう切り捨てるものがないのだ。
今、学ばねばならないのは、全く新しい攻略法だ。私はそれを「立ち止まること(ストッピング)」と呼んでいる。
何もしないでいよう
「立ち止まる」とは、自分本来の姿を思い出し、自分本来の姿を十分に自覚するために、一定期間(1秒間~1カ月間)できるだけ何もしないことである。
誤解しないでほしいのは、立ち止まるといっても、その目的はあくまでも「前進すること」だ。
私たちは、前進することばかり考えている。世界を舞台にしてビジネスを行い、強い指導力を発揮することこそベストだと思っている。だから、立ち止まることは、何だか好ましくないことのように思うかもしれない。しかし最終的には、立ち止まることこそ、あなたを前進させるのである。
ごく短い時間でもいい。動きを止めて休んでみるだけで、自分にとって大事な事柄を再確認できる。自分にとって本当に重要なことを絶えず思い起こすようになれば、自分が本心からやりたいことは何か、どのように活動したいのか、それがわかるようになるのだ。
バランスのよい生活をしよう
立ち止まることは、今までの考え方ややり方とは正反対だ。