2003年10月号掲載
顧客第2主義 「超」成長企業の経営哲学
Original Title :THE CUSTOMER COMES SECOND
- 著者
- 出版社
- 発行日2003年8月8日
- 定価2,420円
- ページ数365ページ
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著者紹介
概要
企業は社員を第1に考えなければならない ―― 。こう唱える著者が経営するローゼンブルース社は、「アメリカで働きたい会社ベスト100」のトップテンに選ばれるとともに、20年以上も高い成長を続けている。その秘訣をトップ自らが語る。顧客に最高のサービスを提供するためには社員を第1に考えなければならないという、「社員第1主義」の要諦が披露される。
要約
顧客のために社員を重視せよ!
「企業は顧客ではなく、社員を第1に考えるべきである」 ―― これが、著者ハル・ローゼンブルース氏の説く「顧客第2主義」である。
では、その意味するところは何なのか?
多くの企業は「顧客第1主義」を唱えるが、その一方で社員は、毎晩、職場のストレスや欲求不満を家に持ち帰る。そして、それが家庭内トラブルの原因となり、仕事にも影響を及ぼしている。
こうした悪循環が続いたのでは、企業の成長など望むことはできない。
組織にとって、社員は最強の資産である。彼らの忠誠心、やる気なしに業績を伸ばすことはできない。従って彼らの不安を除き、楽しく仕事ができるようにすること、すなわち顧客第2主義こそが、経営の最重要課題なのだ。
顧客第1主義を信じる企業は勘違いをしている。人はもともと、顧客を第1に考えるようにはできていないし、会社に言われたからといってそうすることもない。
自分が誰かに大事にされていると感じて初めて、その気持ちを他人と分かち合うことができるのである。
顧客にサービスを提供するのは社員であり、最高のサービスは“心”から生まれる。すなわち、社員の心をつかむ会社こそが、最高のサービスを提供できるのである。
顧客第2主義とは、顧客よりも社員を大事にしろという意味ではない。「顧客のために社員を重視しろ」ということなのである。
「顧客第2主義」の8つの基盤
著者の経営するローゼンブルース・インターナショナル社は、全米50州、世界53カ国に5300名の社員を抱える、世界第3位のトラベル・マネジメント企業である。