2006年6月号掲載
3倍「仕事脳」がアップする ダブル手帳術
著者紹介
概要
自分の脳に、「右脳手帳」「左脳手帳」という2つの「脳力手帳」を加え、3つの脳をフルに活用して、仕事力を3倍にする! ―― 。手帳は「脳をトレースしたもの」であり、強力な「脳のトレーニング機器」と考える著者が、仕事力を高める手帳術を解説する。この「ダブル手帳術」で、現実に自社の業績を伸ばしたという実績があるだけに、説得力十分である。
要約
右脳手帳・左脳手帳とは?
一般的に手帳はスケジュール管理に使われる。しかし、手帳は単なるスケジュール帳ではない。それは、脳力開発のツールであり、脳を鍛えるトレーニング機器でもある。
「脳トレ」ツールとして手帳を使いこなすには、「左右の手帳」という発想が必要である。通常のスケジュール帳を「左脳手帳」として持ち歩き、これとは別に「右脳手帳」を用意するのだ。
我々の大脳は、右脳と左脳に分かれている。右脳は、空間処理、総合的な判断力などに優れ、全体的、感覚的、直観的な能力に長けている。
一方、左脳は、言語、計算、観念構成に優れ、論理的かつ分析的な能力を持ち合わせている。
このような脳の役割と照らし合わせて考えると、正確性や論理性が問われるスケジュール管理は、極めて「左脳的」な作業である。
そこで、通常のスケジュール帳ではカバーしきれない「右脳的」領域、つまり感性や創造性を鍛えていくための手帳が必要になるのだ。
右脳手帳は、非論理的で、主観的な「アイデア帳」である。自由奔放なアイデアを書きとめ、それらを組み合わせて発展させていく。あるいは、図やイラストを多用し、視覚情報を組み合わせることで、より多層的なイメージを膨らませる。
こうして左右の手帳を使いこなしていくと、手帳を見るだけで、自分の脳が「どんな状態に置かれているか」を理解できるようにもなる。
例えば、左脳手帳にはたくさんのスケジュールが書き込まれているのに、右脳手帳は真っ白な人。
これは、左脳型人間だ。実務能力は高くても、大胆なアイデアで現状を変えたり、新しいものを生み出す発想力には欠けていると思われる。
その反対に、右脳手帳には様々なアイデアが書かれているのに、左脳手帳は真っ白だという人。