2006年9月号掲載

MBAが会社を滅ぼす マネジャーの正しい育て方

Original Title :MANAGERS NOT MBAs

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著者紹介

概要

経営学の権威、ミンツバーグ教授が、MBA教育を中心としたマネジメント教育の問題点を指摘し、近年のMBA幻想を一刀両断にする。前半で、MBA教育の問題点、そしてそれが組織や社会にどれだけ悪影響を与えているのかを例証した後、後半では「マネジャーの正しい育て方」を詳述。MBA教育は、“役に立たない”のではなく“重大な欠陥がある”と喝破する!

要約

MBAなんていらない!

 今やMBA取得者は成功の絶頂にあり、そうした人材に大きく依存してきた米国企業は、歴史的な発展期にあるように見える。

 だが、この成功はほとんどまやかしだ。現在のマネジメント教育もマネジメントも深刻な問題を抱え、経済と社会に悲惨な結果をもたらしている。

 もういい加減、MBAプログラムの実態をきちんと理解した方がいい。マネジメント経験の全くない人をマネジャーに育てるなどと宣伝するのは、ペテンに等しい。

 米国だけでも、10年で100万人近くのMBA取得者が経済界に送り出されている。その大半は、顧客や従業員、製品や工程に関する現場の知識をろくに持たない。それなのに、そういう知識を実際に持つ人々を管理することが期待されている。

 従来型のMBAプログラムは、実際には「間違った人間」を「間違った方法」で訓練し、「間違った結果」を生んでいる ── 。

間違った人間

 天性の外科医や、生まれながらの会計士はいない。それらは、正式な訓練が必要な専門職だ。

 しかし、リーダーシップは違う。生まれながらのリーダーは間違いなく存在する。

 リーダーシップとマネジメントは、抽出された技術の集合体ではない。それは人生そのものだ。

 マネジメントとは本来、「クラフト(経験)」「アート(直観)」「サイエンス(分析)」の3つを適度にブレンドしたものだ。

 そして、マネジメントは、サイエンスよりアートの側面が大きく、さらに、それ以上に、クラフトの側面が大きい。

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