2007年3月号掲載
ウェブ新時代の「口コミ」戦略 ナンバー1になるためのビジネススタイル
- 著者
- 出版社
- 発行日2007年1月5日
- 定価792円
- ページ数237ページ
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著者紹介
概要
サブタイトルは、「ナンバー1になるためのビジネススタイル」。つまり、インターネット上の「口コミ」を味方につけて業界ナンバー1になる ―― その成否が、これからの企業の明暗を分けるという。口コミの正体から、口コミを最大限に活かしたビジネスモデル、そして新時代の経営スタイルと社員のあり方まで、その全体像をわかりやすく紹介する。
要約
消費者の購買行動が変わった!
今、インターネットが、消費者の購買行動に重大な変化をもたらしている。
インターネットの普及によって、従来のマーケティング指針といえた消費者の購買行動プロセス「AIDMA(アイドマ)の法則」が、「AISAS(アイサス)の法則」に変わったのである。
AIDMAとは、消費者の購買行動をAttention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)という5つのプロセスで示したものである。
一方、AISASは、Attention、Interest、Search(検索)、Action、Share(共有)の5つのプロセスを意味する。つまり消費者は、関心を持ったらインターネットで検索して情報を入手し、さらに商品購入後に自分の意見を積極的に伝えようとする行動に出る、ということである。
インターネット上ではブログや掲示板に、商品に関する評価や意見などが数多く載っている。いわゆる「口コミ」情報と言われるもので、実際の経験をもとにした話のため、大きな説得力を持つ。
その口コミには、ギャップ、連帯感、好奇心、共感という4つの心的要因が関係している。
まず、商品に関して初めから持っていた期待値(先入観)と、購入後に感じる現実との落差感が「ギャップ」で、この落差感が大きいと、誰かに話したくなる。
その誰かとは、同じことに興味を持つサークルの友人や会社の同僚など、「連帯感」のある相手だ。
そこで聞き手が「共感」できれば、連帯感はより強固になり、口コミの中身に対する信頼も増す。
「好奇心」とは、聞き手の興味や関心の強さであり、求めているのは新鮮なサプライズである。話の中にサプライズがないと、口コミはただの情報に変わってしまう。
そして、話の内容に対して、聞き手の「そうだね」という共感が強ければ、話した内容は口コミとしての影響力を強く持つことになる。