2008年4月号掲載

すごい「議論」力!

Original Title :HOW TO WIN ANY ARGUMENT

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著者紹介

概要

「どんな議論にも勝つ方法」を、米国で“弁護士の中の弁護士”と評された著者が披露する。それは、単に相手を論破する方法ではない。人間心理を利用し、相手のメンツを潰すことなく賛同を得、目的を確実に達成するというものだ。そうした方法が、本書では様々な事例とともに、わかりやすく解説されている。“真の議論”とは何か、を教えてくれる1冊と言えよう。

要約

勝つための6つの基本ルール

 「議論に勝つ」というのは、声高に主張したり、饒舌に語ったりすることではない。

 心のつながりをつくって相手を自分の主張に賛同させ、確実に受け入れてもらって相手を動かす—— これが、議論に勝つということである。

 そうした議論を展開するためには、事前にまず、議論に勝つための6つの基本ルールを押さえておく必要がある。

①「論理」こそ最大の武器、徹底的に強化する

 議論に勝つためには、まず自分の主張に合理的根拠がなければならない。それを論理的に展開してこそ、相手を説得できる。

②議論の対象を絞り込み、主張を明確にする

 「あれも、これも」というのは、議論では禁じ手である。主張が明確でないと、議論の土俵にすら上がれない。

 最悪なのは、自分で何を言いたいのかわからなくなった挙げ句、混乱し、自滅すること。それを防ぐには、あらかじめ要点を書き出して何度も検討し、リハーサルすることである。

③相手を説得する「真実」の強化

 議論は「勝ち方」が問題である。虚偽でかためた議論では、一度は勝っても後が続かない。

 相手も納得するよう、堂々と真実を主張し、説得しなければならない。

④根拠を示し、誰もが納得するデータを添える

⑤自分の弱点を「潔く認める」のも1つの妙手

 すなわち、自分の正当性を一方的に主張するのではなく、一歩譲って相手との接点を探る。その方が、相手も協力しやすくうまくいく場合が多い。

⑥「聞く力」なしには議論に勝てない

 議論の技術の中で最も重要なのが、聞く能力だ。議論に勝ちたければ、まずあなたの意見を相手に通せるような素地をつくる —— つまり、相手の話を聞くこと。それは、相手の心を開かせることに通じる。

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