2008年12月号掲載
プロフェッショナル・リーダーの 人を見極め、動かし、育てる法則
著者紹介
概要
大きな仕事、困難な仕事には“強いチーム”が必要だ。すなわち、1人1人が得意分野で能力を最大限に発揮し、不得意分野を補い合えるチームこそが、最高の結果を出すことができる。本書は、そんなチームを作るために必要なことを伝授するもの。能力ある人材を見極め、モチベーションを高めて動かし、育てるには何をなすべきか、自身の体験をもとに具体的に説く。
要約
人を見極める
企業を成長の軌道に乗せる ―― 。
そのためには、まず、そこにいる人たちでベストなチームを作る必要がある。そして、そのチーム作りにおいては、1人1人とじっくり話をして、人を見極めることが欠かせない。
将来を見据えて「逆算の思考」ができるか
社員との面談や採用面接では、将来どうなりたいのか、どんな夢を持っているのかを尋ねる。
その会話から、「将来設計ができているか」「明確な目標があるか」「その目標から逆算して、今、やるべきことが明確になっているか」を見る。
将来を考えることがなぜ大事かというと、それが仕事のパフォーマンスを大きく左右するからだ。
将来の目標を持っている人は、そこから逆算して「今」を考えている。学ぼう、成長しようという意識が高く、自分から動いて仕事をしてくれる。
「学ぶ」ことをどこまで喜べるか
「勉強は好きですか?」。これも、面談でよくする質問だ。たいがいの人は「好きです」と答えるが、それが本当か否かは、「最近どんな本を読んだ?」など、少し掘り下げて聞けばわかる。
自分が「これだ!」と思ったテーマを、とことん掘り下げる努力ができるか。そして、その過程で考えたことを自分の言葉で語れることが大切だ。
自分が興味を持ったことに対し、「考動」 ――考えて動くことができれば、仕事でも「考働」できる。これは、重要な見極めポイントの1つだ。
考働力を見極める上で注目すべきは、成功体験より「達成体験」である。
勉強、スポーツ、何でもいいが、大切なのは、何かに打ち込んだ結果として得られた「感情」だ。