2010年12月号掲載
経営は「実行」 改訂新版 明日から結果を出すための鉄則
Original Title :EXECUTION:THE DISCIPLINE OF GETTING THINGS DONE
著者紹介
概要
経営目標の達成は難しい。世界的な優良企業でも、達成には何度も失敗している。そして、その時、よく使われる言い訳が次のフレーズだ。「戦略が間違っていた」。だが、そうではない。大抵の場合、目標に届かないのは、戦略がきちんと実行されないからだ。著者はこう指摘し、実行力を高めるための鉄則を説く。2002年、米国で話題を呼んだ『EXECUTION』の改訂新版。
要約
「実行」とは何か?
コンパック、ジレット、ヒューレット・パッカード、コダック、モトローラ、ゼロックス…。
これらは皆、優良企業だ。敏腕CEOや有能な社員がいて、心躍るビジョンを掲げている。しかし、目標達成には何度も失敗している。
そんな企業は他にも数多くある。目標達成に失敗したと発表するたびに、株が投げ売られ、従業員の士気は下がる。そして、CEOは解任される。
なぜ、そのような事態に陥るのか?
目標を達成できなかった時、よく使われる言い訳が、戦略が間違っていたというものだ。だが、多くの場合、戦略自体は原因ではない。戦略が失敗するのは、きちんと実行されていないからだ。
実行力が欠如しているため、本来の力が発揮できない企業は枚挙にいとまがない。
どんな企業も、あらゆる段階のリーダーが実行のプロセスを実践しない限り、目標を達成することはできない。だからこそ実行は、リーダーにとって大きな、本当に大事な仕事になる。
* * *
では、実行とは何か?
その定義を尋ねると、「物事を遂行すること」といった答えが返ってくる。では、どうやって遂行するのかと聞くと、途端に話は続かなくなる…。
実行とは何かを理解する上で、念頭に置いておくべきこと。それは、次の3点である。