2012年4月号掲載

君臨する企業の「6つの法則」 戦略のベストプラクティスを求めて

Original Title :STAYING POWER:Six Enduring Principles for Managing Strategy and Innovation in an Uncertain World, First Edition

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著者紹介

概要

企業の成功法則については、これまでにも『エクセレント・カンパニー』『ビジョナリーカンパニー』等で説かれてきた。だが、これらは厳密な経営学の研究手法に依らず正確性を欠く、と著者は言う。実際、賞賛された企業の中には、後に没落したものもある。本書では、真に経営学的な手法を基に調査を行い、そこから導き出した、勝ち続ける企業の法則を示す。

要約

「君臨し続ける企業」の法則

 偉大な企業をつくる方法、競争優位を保つ方法について書かれた本は数えきれないほどある。

 だが、何十年と同業他社の追随を許さない企業がいくらかあるにしても、そうした偉業を達成できるのは稀だ。

 これほど競争の激しい世界で、企業が何十年と好業績を上げるためには何が必要なのか。

 私は、マイクロソフト、トヨタ、インテル、アップルなど、多数の企業について30年余り研究を続けてきた。

 その結果、「君臨し続ける力」―― 何十年も、市場の浮き沈みや不運にめげずに生き残り繁栄する力 ―― を育む上で不可欠な戦略が明らかになった。それは、次の6つの法則にまとめられる。

①製品だけでなく「プラットフォーム」も重視する

 過去数十年の間に、戦略やイノベーションの実践において、ある強力で新しい考え方が現れている。このことは、企業の君臨し続ける力にとって重要な意味を持っている。

 それは、ある産業内のプラットフォーム市場において競争することであり、一企業の直接の支配下ではなく、パートナーやユーザーからなるより広範な「エコシステム(産業生態系)」を通じて、イノベーションを行うことである。

 プラットフォーム競争に勝った企業は、数十年にわたって圧倒的な市場シェアを維持できる。

 両社は処方箋薬の調剤からスタートしたが、今では写真撮影サービス、インフルエンザの予防接種、基礎的医療などを、店舗ばかりか顧客の家庭や職場でも提供している。

 あるいは、バービー人形もそうだ。マテル社が商標登録しているこの玩具は、今や数十億ドルのプラットフォーム・ビジネスとなっている。

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