2012年6月号掲載
「叩き上げCEO」が明かす結果にこだわる思考法
Original Title :Managers, Can You Hear Me Now?
- 著者
- 出版社
- 発行日2012年3月22日
- 定価1,760円
- ページ数254ページ
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著者紹介
概要
著者は、電話設置の現場作業員から、米国最大手の携帯電話会社ベライゾン・ワイヤレスのCEOにまで上り詰めた人物。そんな「叩き上げCEO」が、自身の経験に裏打ちされたリーダーシップ論を説く。「マネジャーの最優先事項は、結果を出すこと」。そう語り、結果を出すための思考法、そして、部下に能率的な仕事をさせるためのテクニックの数々を披露する。
要約
マネジャーが失敗する理由
マネジャーの最優先事項は、結果を出すことだ。優秀なマネジャーはすべきことをし、結果を出す。
マネジメントの4大原則
全てのマネジャーは、次の「マネジメントの4大原則」を意識すべきである。
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- ・売上を伸ばす
- ・既存顧客を維持する
- ・新規顧客を得る
- ・コストを削減する
卓越したマネジャーは、常にこのシンプルな基本原則を繰り返し行うことに集中している。もちろん、基本原則は業界や会社ごとに異なるが、4大原則はどんなマネジャーも守るべきものである。
これらの原則から常に外れないようにすることで、結果を出すことができるはずだ。
マネジャーが失敗する9つの理由
マネジャーとしての仕事をうまく遂行できない人には、次のような9つの理由が見てとれる。
①部下との間に、強い信頼関係を築けていない
②どうでもよいことにこだわっている
③自らが責任をとっていない
④大事なことを伝え続けていない
駄目なマネジャーは最初のうちは大事なメッセージや戦略について強調するが、しばらくすると部下は理解したと思い、伝えるのをやめる。だが、口にすることをやめた時から、相手は忘れ始める。
⑤全員の同意を得ることに腐心している
駄目なマネジャーは、何か行動を起こす前に、部下の同意を得るために多くの労力を割く。合意があれば、その決定が悪い結果を導いた場合、自分だけの責任ではないと言い訳できるからだ。
⑥人気取りをしている
部下と友人になることを重視するマネジャーが多い。だが、最も大事なのは結果を出すことだ。
⑦自分のことしか考えていない
⑧悪いニュースを聞く耳を持たない
⑨原因を突き止めず、問題だけを直そうとする
駄目なマネジャーは、問題が起きた時、表面の事象だけを解決して終わる。根本的な原因を突き止めない限り、同じことがまた起こる確率は高い。
信頼の持つ力
では、このような問題を切り抜け、結果を出すにはどうすればよいのか。