2012年8月号掲載

年を重ねるのが楽しくなる![スマート・エイジング]という生き方

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著者紹介

概要

「スマート・エイジング」。これは、2人の著者が所属する東北大学加齢医学研究所が提唱する言葉で、「賢く齢を加えていく」という意味だ。人は生きている限り、年をとる。どうせなら、老いるに任せるのではなく、年をとるごとに賢く輝く生き方をしよう。そう提案し、脳の鍛え方や食生活のあり方など、具体的にすべきこと、ならびに学術面での成果を述べる。

要約

スマート・エイジングのための秘訣

 最近、「アンチエイジング」という言葉をよく聞く。この言葉は、米国から来た言葉である。

 西洋には産業革命以降、人間を精密機械のように見なす価値観が根強くある。人間は機械と同様、時間がたつと体の各所に不具合が出て、老朽化し、その社会的価値が下がる。こういう見方が根強い。

 だから、年をとることはよくないことだとして、それをくい止める薬やサプリメント、医療技術を「アンチエイジング商品」と謳って宣伝している。

 ただし、米国にもこうした見方は間違っていると考える人が大勢いる。しかし、そうした良識派の声は、アンチエイジング商品で儲けたい商業主義者の声にかき消されがちだ。そして、それがそのまま日本に持ち込まれているのが実情である。

 これに対して、私たちは「スマート・エイジング」という言葉を提唱している。「賢く齢を加えていく」という意味である。

 年をとるにつれ、心身はいろいろな面で変化する。そういう変化にもっと賢く対処する生き方を考えよう、それを考え続けることを通じて私たちはもっと成長しよう。そういう意味合いを込めたのが、スマート・エイジングという言葉なのだ。

*  *  *

 では、「スマート・エイジングのための秘訣」すなわち「自分らしく元気にいきいきと過ごすための秘訣」とは何か。

 要介護・寝たきり状態になる原因のトップは脳血管性疾患、いわゆる脳卒中だ。2番目が認知症。関節疾患と骨折・転倒も多い。

 つまり、原因の上位は脳と運動器(運動に関わる骨、筋肉、関節など)に関わるものである。ということは、これらを健康に維持できれば、元気に過ごすことができるということだ。

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