2015年10月号掲載
企業価値4倍のマネジメント 結果にこだわるコンサルタントの定石
- 著者
- 出版社
- 発行日2015年8月7日
- 定価1,980円
- ページ数343ページ
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概要
結果を出し続ける企業と、そうでない企業の違い。それは「定石」通りにやるかどうかだ!世界有数の戦略コンサルティングファーム、ベイン・アンド・カンパニーが、戦略構築、差別化、組織改革などの定石を詳説する。紹介される理論は、いずれも同社が様々な企業で実践し、業績と企業価値の向上をもたらしてきたものばかり。課題解決のヒントが満載の1冊だ。
要約
正しい戦略で、大きな結果を出す
経営において、結果を出すために本質的に重要なこと。それは、「定石」通りに考えることだ。
「そんな教科書通りのことを言われても面白くもないし、結果も出ない」と言う人もいるが、逆である。定石通りにやらないから、結果が出ない。
企業での実践を経て証明されてきた、こうした経営の定石には、例えば、次のようなものがある。
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「経営戦略」は、ほとんどの会社で作成される。
では、そもそも経営戦略とは何のために存在し、なぜ必要なのか?
「誰が顧客か」「誰が競合か」「自社が顧客に対して競合よりも優れた価値をどう提供していくか」を考え、「明確な方法論、とるべきアクションを策定して現場を1つの方向に動かす」「社内外のステークホルダーに一貫したコミュニケーションを行う」「必要な人材や資金などの資源配分や注力分野・優先順位などの意思決定を明確にする」 ―― そのために必要なのが経営戦略である。
戦略が実行されない理由
だが、戦略を策定しても、実行され結果が出なければ意味がない。実際、戦略が現場に浸透せず、実行されない場合が多い。なぜか。
その理由には、次の3つがある。
①コンテンツ(施策の無理、曖昧さ)の問題
コスト競争力がないのに価格リーダーシップ(市場価格を決定する主導権)をとろうとする、顧客ニーズや競合の動きを踏まえずに新製品を企画するなど、やろうとすることは明確でも戦略そのものに無理がある。
②コミュニケーション(伝達方法)の問題
策定された戦略が現場の行動に落とし込まれ、現場まで伝達される過程での漏れ。立派な資料が作成され、経営陣が承認しても、個別部署や個人の行動に展開されなければ、何も起こらない。