さあ、才能に目覚めよう　あなたの5つの強みを見出し、活かす

強固な人生を築く

　世界中の学校や職場では、優秀な人間になるには、まず弱点を自覚し、分析し、そして、それを克服することだと教えられている。

　だが、弱点を研究しても、強みはわからない。強みには独自のパターンがあるからだ。並はずれた才能を発揮し、常に満足を得るには、自らの強みを発見し、活用する術を身につけねばならない。

強固な人生とはどんな人生か

　ウォーレン・バフェット。彼が世界一の投資家という名声を得られるまでになったのは、自らの強みを活かす道を切り開く才能があったからだ。

　ところが意外にも、彼の強みは「投資家に不可欠」と世間で考えられているものではなかった。市場で成功を収めるには、即断力や複雑な市場の流れを読む能力などが必要だと誰しも思う。

　だが、バフェットはそういった才能とは無縁だ。「辛抱強い男」というのが周りの評で、他人に対しては疑うよりも、まず信用しがちなところもある。そんな彼がどうして生き残れたのか。

　持てる才能を最大限に発揮し、自らの強みを磨き、仕事に活かす術を知っていたからだ。

　例えば、辛抱強さの表れとして、彼は確信を持って将来20年の予想図が描ける企業にしか投資しない。また、一度投資をしたら、人を信用するという生来の性向に従い、経営陣を慎重に見守る。

　彼が特別な人になれたのは、その行動パターンのおかげだ。まず、彼は自分にはそうした行動パターンがあることに気づいた。次に、最も強力な自らの特徴を特定し、教育と経験によってその特徴を補強し、それを大きな強みに成長させたのだ。

強みとは何か

　ここで言う「強み」とは、一言で言えば、「常に完璧に近い成果を生み出す能力」のことだ。

　プロゴルファーのタイガー・ウッズの強みが発揮されるのはロングゲームである。彼の飛距離にかなう者はいない。ビル・ゲイツは新技術を生み出す天才だ。だが、法務や営業に関してはパートナーのスティーブ・バルマーほどの手腕はない。

　「強みとは、常に完璧に近い成果を生み出す能力」という定義に従って、強固な人生を築くのに最も大切な3つの原則を次に挙げよう。