2018年4月号掲載

深く考える力

深く考える力 ネット書店で購入
閉じる

ネット書店へのリンクにはアフィリエイトプログラムを利用しています。

※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。

※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。

著者紹介

概要

一般に、緻密に論理を積み上げる論理思考が、深い思索と思われがち。だが、それは思考の初歩的な段階にすぎない。心の奥に潜む「賢明なもう1人の自分」と対話し、叡智を引き出すのが、「深く考える力」。その力をいかに自分のものとするか。考えを文章に表す、問いを一度忘れる等、必要な5つの技法の身につけ方を、田坂広志氏が説く。

要約

賢明なもう1人の自分

 深く考える力。それは、誰もが身につけたいと願う力であろう。

 では、「深く考える」とは、いかなることか。それは、あなたの中にいる「賢明なもう1人の自分」と対話すること。その時、その「もう1人の自分」が、我々の考えを深めてくれる。

 では、その賢明なもう1人の自分は、どこにいるのか。実は、誰の中にも、心の奥深くに、想像を超える賢さを持つもう1人の自分がいる。

 我々の能力を、そして人生を分けるのは、賢明なもう1人の自分の存在に気がつき、その自分と対話する方法を知っているか否かである。

「賢明なもう1人の自分」が囁き出す

 作家の遠藤周作氏が、こう述べている。

 「ある心中物語を書こうと思ったら、書いている途中で、主人公が『死にたくない』と叫び出し、結局、この主人公を殺せなかった」

 この主人公の叫びは、ある意味で、遠藤周作という作家の心の奥にいる「もう1人の遠藤周作」が囁いたのであろう。「この主人公を殺すな」と。

 このように、「深く考える力」とは、長時間考えることでも、一生懸命に考えることでもない。心の奥深くにいる賢明なもう1人の自分の声に、耳を傾ける力である。

「賢明なもう1人の自分」の持つ不思議な能力

 この賢明なもう1人の自分は、我々の想像を超えた素晴らしい能力を持っている。

 その能力は、大きく2つある。

この本の要約を読んだ方は、
他にこんな本にも興味を持たれています。

直観を磨く 深く考える七つの技法

田坂広志 講談社(講談社現代新書)

LIMITLESS 超加速学習 人生を変える「学び方」の授業

ジム・クウィック 東洋経済新報社

The Intelligence Trap なぜ、賢い人ほど愚かな決断を下すのか

デビッド・ロブソン 日経BP・日本経済新聞出版本部

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

ダニエル・ピンク 三笠書房