2018年11月号掲載
世界でいちばん働きがいのある会社
Original Title :A GREAT PLACE TO WORK FOR ALL:Better for Business. Better for People. Better for the World.
- 著者
- 出版社
- 発行日2018年9月10日
- 定価1,760円
- ページ数269ページ
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著者紹介
概要
社員が経営者を信頼し、仕事に誇りを持てる「働きがいのある会社」と、そうでない会社。その違いは何か? 50カ国以上に拠点を持つ調査会社GPTWが、20年超にわたる研究をもとに、働きがいのある会社の特徴を示し、そのつくり方を教える。ビジネス環境が激変する今、企業が成功を収めるには、働きがいを高めるしかない!
要約
働きがいのある会社
私たちは20年以上にわたって、「働きがいのある会社」調査を計画し、実際に世界最大規模の従業員調査を実施してきた。そして、フォーチュン誌と共同で、「働きがいのある会社100」のランキングを発表してきた。
その結果、従業員の働きがいは、業種や組織の規模、上場企業か否か、特別な福利厚生があるかどうかとは関係ないことがわかった。それよりも、働きがいのある会社は、次の点で共通していた。
「従業員が経営者、管理者を信頼し、自分の仕事に誇りを持ち、一緒に働いている人たちと連帯感を持てる」
働きがいのある会社は業績が良い
私たちは調査結果を分析していく中で、重要な事実に気づいた。それは、働きがいのある会社は業績が良いということだ。
例えば、上述の働きがいのある会社100にランクインする上場会社は、株式への投資リターンが主な株価指数の2~3倍になっている。
それだけではない。ライバル企業と比べ、売上高成長率や従業員の定着への意向、生産性、イノベーション、顧客サービスなどにおいても勝っている。さらに、世界的に同じ傾向が見られることもわかった。
この20年間で企業のリーダーたちは、「従業員にとって良いことは、ビジネスにも良い影響がある」という認識を強めている。
開拓すべき、新たな領域
従来、働きがいのある会社と見なすのに十分だった条件は、もはや十分ではない。私たちの最新の調査では、次のことが明らかになった。
「ビジネスにおいてこれから開拓すべきなのは、働く人の潜在能力を余すことなく開発することで業績の向上を目指す、という新たな領域である」
経済は、農業、産業、知財の段階を経て発展してきた。そして今日、人間の本質(情熱、創造性、共に働きたいという気持ちなど)がカギとなる新たな段階に入ったと言える。