2024年7月号掲載
最適脳 6つの脳内物質で人生を変える
Original Title :SEX SUBSTANSER SOM FÖRÄNDRAR DITT LIV(SIX SUBSTANCES THAT WILL CHANGE YOUR LIFE) (2022年刊)
- 著者
- 出版社
- 発行日2024年4月20日
- 定価1,210円
- ページ数255ページ
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著者紹介
概要
気分が落ち込む、ストレスを常に感じる…。そんな状況からどうすれば抜け出せるのか? 現代人が陥りがちな悩みに、長年鬱に苦しんだコミュニケーションの専門家が解決のヒントを示した。精神状態に大きな影響を与える6つの脳内物質の働きを平易に解説。それらのバランスを整え、自分の人生を変えるための方法を伝授する。
要約
〈天使のカクテル〉のつくり方
バーのカウンターで、客がバーテンダーにこんな注文をする。「〈天使のカクテル〉を1つ」。
バーテンダーは言う。「いいですね。何を入れましょう」。すると、客はこう答える。「少しテンションを上げたくて、モチベーションも欲しい。だからドーパミンとセロトニンにしようかな」。
〈天使のカクテル〉と〈悪魔のカクテル〉
バーに行ってなりたい精神状態を伝え、乾杯して、帰る時には全く違った気分になる。自分をこんなに簡単に変えられたらどんなに良いだろう。
実は、それは可能だ。自分自身がバーテンダーとなり、どんな精神状態でいたいかを決められる。
ドーパミンとノルアドレナリンをみなぎらせてやる気を出したい。セロトニンのおかげで心穏やかでいたい。エンドルフィンで幸福感を感じ、テストステロンが与えてくれる自信を持ちたい…。
だが不思議なことに、世間には〈悪魔のカクテル〉をつくって飲んでいる人の方がずっと多い。強いストレスを受け、心配と愚痴ばかりの日々。大きな喜びを感じることもない。
では、なぜそんな〈悪魔のカクテル〉を飲んでしまうのか。それは、私たちがつくり上げた社会では成功をお金で測るからだ。休息を取ることを良しとせず、ひたすら頑張ってしまう。
感情を変える脳内物質
感情とは何か。「感情=自分」ではない。感情とは自分や世界を一時的に解釈したものに過ぎず、どう解釈をするかは自分で選べる。そこを理解すれば、どれほど暮らしやすい世界になるだろう。
感情の大半は自分の考えによって選べるが、この感情という体験は、主に神経修飾物質と呼ばれるものが神経細胞の集まりをある方向に「押し出す」ことでつくり出される。
神経修飾物質をはじめ、人の身体には何百種類もの脳内物質が存在する。そしてそれらの中には、「効果をすぐに感じられる」「望んだ時に自分でつくれる」「簡単な方法でつくれる」脳内物質がある。例えば ――