新版　小さいことにくよくよするな！

穏やかで優雅な生き方

　嫌な知らせを聞いたり、逆境に陥ったりした時、私たちは、つい事態をさらに悪化させるような対応をしてしまう。

　過剰反応、拡大解釈、悲観主義…。その結果、ますます泥沼にはまり込む。客観的に見られなくなり、否定的な考えにとらわれる。

　しかし、幸いなことにもう1つの生き方がある。穏やかで優雅な生き方だ。例えば ――

小さいことにくよくよするな！

　私たちは少し頭を冷やせばなんなく解決することに、つい大騒ぎしがちだ。ちょっとした問題や細かい心配ごとにいちいち過剰反応してしまう。

　例えば、渋滞の道路で他の車に割り込まれたとする。気にせずほうっておけばいいのに、なんてやつだと怒るのが当然だと思い、頭の中でその相手をやっつける場面を思い描く。

　こんな「小さいこと」は日常ひんぱんに起きる。

　身に覚えのないことで非難される、大きな仕事をまかされる…。そんな時、くよくよしないコツを知っていれば生き方に大きな差がつく。

完璧な人なんて、つまらない

　完璧主義を通しつつ平和な人生を送っている人に、お目にかかったことがない。完璧を求める思いと心の平和を求める思いは、水と油だからだ。

　今よりもっといいものを求めてばかりいると、人生は間違いなく負け戦に終わる。人は現状に満足して感謝するかわりに、何かと欠点をほじくり出して無理やり直そうとする。欠点ばかり気にしていると、不満だけがふくらんでいく。

　解決策はこうだ。

　こんなはずじゃない、もっとよくなるはずだと思い込むいつものパターンに落ち込んだら、今のままの自分でいいんだと心の中で言いきかせること。批判するのをやめれば、すべてはうまくいく。