2007年6月号掲載
ジャック・ウェルチの「私なら、こうする!」 ビジネス必勝アドバイス
Original Title :WINNING:THE ANSWERS
著者紹介
概要
起業家も経営者もビジネスマンも皆、悩みを抱えている。そんな世界中の悩める人たちからの相談に、「20世紀最高の経営者」と言われるジャック・ウェルチ氏が答えたもの。職場の人間関係、経営上の悩み、リーダーシップのあり方…。万国共通の仕事上の悩みや疑問に対し、ざっくばらん、かつ本質を鋭く突いた名回答が示される。一問一答形式で読みやすいのも魅力。
要約
ビジネスに成功するには?
経営の神様、ジャック・ウェルチ。
彼は、世界各国から寄せられるビジネスやキャリアに関する質問に対し、ユニークな視点から、有効なアドバイスを行っている。例えば ――
買収されたが、嫌でたまらない
私が働く会社は大企業に買収されましたが、今の状況に耐えられません。会社を辞めようかと思っていますが、どう思われますか?
会社が買収された時、死に直面したような気分になって当然だろう。仕事上の人間関係は壊され、過去の業績も全て忘れられてしまう。買収された側の社員にとって、合併は常にひどいものだ。
だが、現実を直視しなくてはならない。買い手の方は、買収がもたらすであろうあらゆるビジネスチャンスを夢見ている。買収した企業の中から素晴らしい人材を見つけ出すことも、その1つだ。
新たなオーナーが人材を選ぶ時には、2つのことに注目する。能力と、新しい会社をより良くしようという積極的な姿勢だ。そして、会社は必ず、抵抗者よりも賛同者を手元に残し昇進させる。
変化は、ビジネスの世界では避け難い。あなたに残されているのは、過去と決別することだけだ。新しい組織の価値観と仕事の進め方に適応し、どんなものであろうと将来を喜んで受け入れること。
それができないなら、会社を去った方がよい。
仕事が会社で評価されない
あるメーカーで、製造工程を改善する仕事をしています。しかし、幹部は私の仕事が会社の業績に重要な影響を与えるとは思っていないようです。私は会社を辞めるべきなのでしょうか?
あなたは、昔からよくあるキャリアの問題に直面している。これは、実に一般的なことだ。
あなたの場合と同様、素晴らしい仕事をしているのに、権限ある立場の人が関心を持ってくれていないんじゃないかな、と最初のうちは何となく思う。次第に社員が腹を立て、欲求不満を募らせるようになると、ボスはそんな社員をうっとうしく思うようになり、悪循環が始まる。