2009年6月号掲載
あたりまえのことを バカになって ちゃんとやる
著者紹介
概要
著者は13年間、毎朝、自社のトイレを掃除している。たかがトイレ掃除、とバカにするなかれ。「地味で目立たないことをちゃんとやる。そういう姿勢で生きていると、見えてくる世界や生きていく舞台が全く変わってくる」のだ。何の変哲もないことをきちんとやれば、人生は豊かになる。このことを身をもって知る著者が、人が大切にすべき考え方・姿勢について語る。
要約
「ABC」が人生の成功を生む
人生においては、「ABC」が大事である。
つまり、「(A)当たり前のことを、(B)バカになって、(C)ちゃんとやる」。このことが、その人の人生の質と幅を決める。
これまで多くの人を見てきたが、成功する人には、共通するパターンがある。
それは、どんなことがあっても物事を前向きに捉え、当たり前のことをきちんとやる、ということだ。そういう考え方を持つ人が、成功していく。
目の前の課題を天命と思う
例えば、会社を自分一代でジャスダックに上場させるまでに大きくした経営者がいる。
彼がその会社に入った時、そこはまだ社員数名の小さな組織だった。
やがて社長が退任し、他にやる人がいなかったので、彼が社長を引き受けざるを得なくなった。会社はとても面倒な状態にあり、彼以外に火中の栗を拾う人がいなかったのだ。
その時、彼はこう思った。「これも運命の巡り合わせだ」。
彼は必死に経営の勉強をし、目の前の課題を真剣にやり抜いた。その結果、会社は大きくなった。
もし彼が、「こんな会社の社長を押し付けられるなんて最悪だ」と後ろ向きに考え、いいかげんにやっていたらどうだったか。
目の前に現れた現象を前向きに捉える彼の考え方が、成功をつれてきたのだ。