2012年9月号掲載
PlanB 不確実な世界で生きのびるための11の法則
Original Title :PLAN B:How to Hatch a Second Plan That's Always Better Than Your First
- 著者
- 出版社
- 発行日2012年7月26日
- 定価2,420円
- ページ数283ページ
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著者紹介
概要
かつてインスタント写真業界を支配していた米国のポラロイドは、新技術であったデジタル写真に対応せずに破綻した。ビジネス環境が猛スピードで移り変わる今日、こうした事例は枚挙に暇がない。変化の激しい時代にあっては、企業は環境の変化に合わせ、現在のビジネスモデルを“進化”させる必要がある。そのためには何をなすべきか、11の法則にまとめ提示する。
要約
「適応マネジメント」を可能にする法則
今日、ビジネス環境の移り変わりはあまりにも速い。そうした変化についていくためには、状況に適応する経営手法を確立する必要がある。
それをしなければ、ビジネス史に失敗例として名を刻むことになるだろう。
ポラロイド、ゼネラルモーターズ、ブロックバスター…。いずれの企業も、時代遅れになったビジネスモデルにしがみつき、新しい世界にふさわしいプランを開発するに至らなかった。
後になってしまえば、彼らの見通しや決断が悪かったようにしか見えないので、経営者が愚かだったと結論づける人もいるだろう。
だが、それは必ずしも正しくない。経営する人間ではなく、経営手法に問題があったのだ。昔は状況の変化もさほど速くなく、企業はプランの修正に何年もかけることができた。だから、彼らは時代にそぐわなくなっても最初のプランに固執し、修正を加える仕組みを生み出そうとはしなかった。
だが今はもう、そういうやり方は通用しない。時代に即してプランを進化させていくための新しいマネジメント、「適応マネジメント」が必要だ。
これは最初に立てた「プランA」を環境の変化に応じて「プランB」に進化させるというものだ。
昨今は物事の移り変わりが速く、先行きを予測できない。だからこそ、進化させることを前提としてプランを構築する必要がある。
適応マネジメントは科学的手法に基づいて行う。ビジネスについて具体的な仮説を立てて展開方法を決め、それに基づいて行動プランを立てるのだ。
プランを構築する時は、戦略と戦術の連携を図り、目標と指標を明確に定める。
そうすれば、プランを実行した時に仮説の正否を確かめることも、必要な修正の施し方を見つけることもできる。