2013年2月号掲載
マイナス思考からすぐに抜け出す 9つの習慣
- 著者
- 出版社
- 発行日2012年11月15日
- 定価1,540円
- ページ数231ページ
※『TOPPOINT』にお申し込みいただき「月刊誌会員」にご登録いただくと、ご利用いただけます。
※最新号以前に掲載の要約をご覧いただくには、別途「月刊誌プラス会員」のお申し込みが必要です。
著者紹介
概要
人生や仕事で失敗した時、気持ちを切り替えられず、失敗を引きずる人がいる。その一方、マイナス思考からすぐ抜け出せる人もいる。本書は、そんな逆境をたくましく乗り越える人に共通する、9つの習慣を紹介するもの。「等身大の自分を受け入れる」「徹底的に具体化する」「できることに集中する」など、マイナス思考から早く脱し、前に進むためのヒントを示す。
要約
マイナス思考から抜け出す習慣
人生で大きな試練や逆風に襲われた時は、マイナス思考から早く抜け出すことが重要である。
そして、マイナス思考から早く抜け出せるかどうかは、思考の習慣にかかっている。逆境を乗り越える人には、次の「9つの思考習慣」がある。
①等身大の自分を受け入れる
マイナス思考から抜け出しやすい人は、等身大の自分を受け入れている。
自分で自分をどう思うのかを、「自己評価」という。この自己評価が低いと、何をやっても劣等感や自己嫌悪感に苛まれ、ネガティブに物事を捉えがちになる。他人の長所と自分の短所を比較して、劣等感を抱いているケースが多いのだ。
一方、自己評価が適切だと、失敗をしても次に期待できたり、今回の経験で学ぶことはあったと失敗を受け入れることができる。
心理学者リンビル氏が構築した「自己複雑性の理論」というものがある。簡単に言うと、「自分を単純に捉えている人は挫折に弱いが、自分を多面的に捉えている人は挫折に強い」ということだ。
例えば、自分は強い人間だ、自分はいつも努力を怠ってはならないなどと単純化して捉える人は、自己否定しがちになる。なぜならば、泣きたい時もあるし、怠けたい時だってあるからだ。
だが、自分はいい加減な時もあるし、几帳面なところもあると多面的に捉えられる人は「ああ、またやっちゃったな」と自分を許すことができる。
「○○だけど△△な部分もある」、これが人間なのだ。これを矛盾と捉えるのではなく、そのまま自分だと受け入れよう。
②相手を変えず見方を変える
宗教学者のひろさちや氏によると、「ウサギとカメ」の童話は国によって解釈が違うそうだ。
日本人の多くはコツコツ努力したカメに好意的な見方をする。だが、この話をインド人に聞かせると、異口同音に「カメが悪い」と言ったそうだ。