2013年4月号掲載

社員もパートもみずから動き出す 「心の報酬」の与え方

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著者紹介

概要

スーパーマーケットの主婦パートから、3年で店長となり、来客数・売上を3倍にした著者が、働く喜びを軸にした人材育成術を伝授。離職率を下げ、チームワークを高め、業績を上げるカギは金銭的な報酬にあらず。役立ち感、成長感などをもたらす「心の報酬」こそが従業員のやる気を高めるとし、その具体的な内容、与え方を、自らの経験を基にわかりやすく説く。

要約

成功は「わくわく社員」づくりから

 せっかく採用した従業員がすぐに辞める ―― 。これは、特に中小企業のリーダーに共通する悩みだ。小さな会社は人の入れ替わりが頻繁で、組織として強くなりようがない、というのが現状だ。

 なぜ、小さな会社には人が定着しないのか?

 確かに中小企業には手厚い従業員教育をするだけの時間的・金銭的余裕がないのは事実だ。だが、そこにリーダーの「甘え」はないか。というのも、従業員が育たないことを、彼らの努力不足や、やる気のなさのせいにするリーダーが多いのである。

 実際は、従業員が育たないのではなく、会社が彼らを育てようとしていないだけだ。

 皆、自分が成長できる職場を望んでいる。本気で従業員の定着を望むのなら、トップには「人を育てること」の必要性を意識していただきたい。

会社成功のプロセス、「しあわせサイクル」

 社員が少ない小さな会社ほど、成功は「人」で決まる。とはいえ、大企業と同じ方法で人づくりをしようと思っても、お金も時間も足りない。小さな会社には小さな会社にふさわしい方法がある。

 まず、会社が成功するプロセスがどういうものか、確認しておこう。私なりにそれをモデル化したのが、「しあわせサイクル」だ。

 「経営者」と「従業員」と「顧客」 ―― この3つは会社におけるキーパーソンである。

 このサイクルがきれいに回っていると、皆が満足を得ながら、会社が成長していく。

 では、どうしたらこのサイクルを回せるのか。

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