2013年4月号掲載
社員もパートもみずから動き出す 「心の報酬」の与え方
- 著者
- 出版社
- 発行日2013年2月14日
- 定価1,540円
- ページ数207ページ
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著者紹介
概要
スーパーマーケットの主婦パートから、3年で店長となり、来客数・売上を3倍にした著者が、働く喜びを軸にした人材育成術を伝授。離職率を下げ、チームワークを高め、業績を上げるカギは金銭的な報酬にあらず。役立ち感、成長感などをもたらす「心の報酬」こそが従業員のやる気を高めるとし、その具体的な内容、与え方を、自らの経験を基にわかりやすく説く。
要約
成功は「わくわく社員」づくりから
せっかく採用した従業員がすぐに辞める ―― 。これは、特に中小企業のリーダーに共通する悩みだ。小さな会社は人の入れ替わりが頻繁で、組織として強くなりようがない、というのが現状だ。
なぜ、小さな会社には人が定着しないのか?
確かに中小企業には手厚い従業員教育をするだけの時間的・金銭的余裕がないのは事実だ。だが、そこにリーダーの「甘え」はないか。というのも、従業員が育たないことを、彼らの努力不足や、やる気のなさのせいにするリーダーが多いのである。
実際は、従業員が育たないのではなく、会社が彼らを育てようとしていないだけだ。
皆、自分が成長できる職場を望んでいる。本気で従業員の定着を望むのなら、トップには「人を育てること」の必要性を意識していただきたい。
会社成功のプロセス、「しあわせサイクル」
社員が少ない小さな会社ほど、成功は「人」で決まる。とはいえ、大企業と同じ方法で人づくりをしようと思っても、お金も時間も足りない。小さな会社には小さな会社にふさわしい方法がある。
まず、会社が成功するプロセスがどういうものか、確認しておこう。私なりにそれをモデル化したのが、「しあわせサイクル」だ。
「経営者」と「従業員」と「顧客」 ―― この3つは会社におけるキーパーソンである。
経営者が従業員のために働きがいのある職場づくりをすると、従業員はやりがいを感じて定着率もモチベーションもアップ。すると従業員が質の高い仕事を提供するので、顧客は満足する。そして会社は業績を伸ばし、従業員にとって働きがいのある職場づくりにも、ますます注力できる…。
このサイクルがきれいに回っていると、皆が満足を得ながら、会社が成長していく。
では、どうしたらこのサイクルを回せるのか。