2013年12月号掲載
キラー・クエスチョン 常識の壁を超え、イノベーションを生み出す質問のシステム
Original Title :BEYOND THE OBVIOUS:Killer Questions that Spark Game-Changing Innovation
- 著者
- 出版社
- 発行日2013年10月13日
- 定価1,980円
- ページ数347ページ
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著者紹介
概要
変化や競争の激しいビジネスの世界で生き残るには、イノベーションを起こすことが欠かせない。そのためのメソッドを、元ヒューレット・パッカード社の最高技術責任者が説いた。披露されるのは、「キラー・クエスチョン」という質問のシステム。体系化された、“正しい質問”を投げかけることで、固定観念を打破し、真に革新的なビジネスを生み出せるという。
要約
質問のパワー
かつて私は、ヒューレット・パッカード社(HP)のパーソナル・システムズ・グループの上級副社長、最高技術責任者を務めた。
そしてこの時、携帯機器、ノート、デスクトップなどPC製品ライン向けに、長期的な戦略プランの立案と研究開発を担当した。
正直言って、私はアイデアに関して誰にも負けないつもりだ。キャリアを通じて育んだ独自のアプローチにより、革新的なアイデアを発見し、顧客の隠れた願望を満たす製品を送り出してきた。
そのカギとなるのが、「キラー・クエスチョン」というシステムだ。これを使えば、アイデアが湧くだけでなく、適切な顧客やサービスや製品に集中して取り組み、業務を円滑に進められる。
なぜ質問が大切なのか
新しいアウトプット(製品)を生み出したければ、新しいインプット(材料)が欠かせない。
そして、新しいインプットを手にする方法は2つしかない。情報やインスピレーションを得るための新たなソースを見つけるか、長年頼りにしてきた情報を別の角度から見直すかの、どちらかだ。
新しいインプットを生み出すための具体的な方法はいろいろあるが、最も効果的なのは、質問を通じて重要な発見を引き出す方法だ。良い質問をすると、思いもよらない回答が導き出される。
私は、どんな形の質問ならば、常識を疑うように相手を仕向け、新しいアイデアを生み出すチャンスが生まれるのだろうかと考えた。
それが、キラー・クエスチョンである。
あなたの思い込みは?
キラー・クエスチョンを活用するには、なぜ質問が必要なのか理解する必要がある。そこでまず、あなたの思い込みに注目し、「なぜこう信じるのか、今でも本当に通用するのか」を考えてみる。
次の質問は、組織を支配するルールや思い込みを発見するためのものだ。この質問で思い込みをさらけ出せば、それが新しいアイデアの考案を妨げているのではないかと疑う余裕が生まれる。