2014年6月号掲載
独裁力 ビジネスパーソンのための権力学入門
- 著者
- 出版社
- 発行日2014年4月20日
- 定価1,650円
- ページ数280ページ
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著者紹介
概要
権力、独裁というと、悪いイメージがつきまとう。だが、変化の激しい今日、コンセンサスを重視しすぎる組織では生き残れない。リーダーには、権力を掌握し、組織の戦力をフル動員する力、「独裁力」が必要だと著者はいう。良い悪いというフレームではなく、目的のため、ニュートラルに考え権力を使う。その大切さを説き、独裁力を発揮するための方法を伝授する。
要約
「独裁力」とは何か?
組織を率いて意思決定を行い、実行し、結果を出す力。それが、「独裁力」である。
組織が変化に耐えて生き残るためには、独裁力が必要である。
なぜなら、組織を取り巻く環境は、国内・海外ともに急激に変化しているからだ。そんな中で、コンセンサスを重視しすぎる組織や、変化を嫌う人たちばかりの組織だと、生き残れない。
強い組織や大きな組織が生き残るのではなく、変化に対応できる組織だけが生き残れるのだ。
独裁力とは、コンセプトを現実にする能力
何かを組織を通じて成し遂げたい、という強烈な思いのある人こそ、独裁力を備える必要がある。
自分の成し遂げたいコンセプトが明確な人は、あるべき姿を具体的にイメージできているはずだ。
それを現実化するには、どうすればよいのか?
軍事戦略用語で、軍事力を準備、輸送、展開して、軍事作戦を遂行することを「戦力投射(プロジェクション)能力」という。
プロジェクターでPCの中のスライドをスクリーンに投射するのと同様、机の上に書いた戦略を、実際の戦場で映し出す能力、ということになる。
いかにいい戦略があり、戦力が揃っていても、それを現実世界に投射する能力がなければ、無用の長物となる。
現実世界に「投射」する際に必要となるのが、権力を掌握し、組織の持てる戦力をフル動員することである。これが、独裁力である。