2013年2月号掲載
No.2 理論 最も大切な成功法則
著者紹介
概要
会社経営では、「ナンバー2」が成功のカギを握っている ―― 。30年以上にわたり会社経営をアドバイスしてきた著者が、自らの経験を基に導き出した、No.1を目指すための「No.2理論」を伝授。トップの指示を受け、実際に会社を動かすナンバー2が組織の要であることを示し、どういうナンバー2が優秀なのか、どんな人間をナンバー2にすればよいかを説く。
要約
会社も組織もナンバー2が伸ばす
会社経営をアドバイスして30年余り。その間、様々な企業を観察した結果、会社経営の根本原則ともいうべき、次のような重大な経験則を得た。
「優秀なナンバー1がいるのに潰れた会社はゴマンとあるが、優秀なナンバー2がいる会社で潰れたところはほとんどない」
ナンバー2が優秀だと会社は伸びる。なぜか?
会社の成長に最も重要なものは何か
会社の命運は、トップである社長にかかっている。常に増収増益を頭に置いて目標を立て、戦略を練り、マネジメントのあり方を決定していく。そうした会社経営の根幹をなすような決断を下すのは、ナンバー1の仕事である。
だが、会社が成長できるかどうかのカギを握っているのは、トップよりナンバー2なのである。
その理由は簡単だ。実際に社員を動かして目標や戦略を実行するのはナンバー2だからである。
ナンバー1が頭を絞って、目標を設定し、戦略を練っても、現実化できなければ何の価値もない。だからこそ優秀なナンバー2が必要なのであり、会社の発展はナンバー2にかかっているのだ。
その意味では、ナンバー2は単なる補佐役ではなく、最高業務執行責任者(COO)なのである。
ワンマン社長はいつか限界に直面する
「うちにはナンバー2がいない」というケースもある。その場合、トップがナンバー2を兼ねている。たいてい小さな会社だ。
小さな会社の社員は、小人数でのんびり仕事をしたい気持ちが強い。もっと大きな会社にしようということであれば、意識改革が必要になる。だが意識改革は、ナンバー2なしに行うのは難しい。
社長の号令だけでは、人の心まで変えられない。